歌の上達は「真似」から始まる!それはなぜ?具体的な練習法は?

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こんにちは!シンガーソングライターのB型さんです。

Twitter→@sauripon

よく「歌手の歌い方を真似ると上達する」と言われますよね。

それにはいくつかの理由があります。それを知ることで、着実に歌を上達させることができるようになります。

今回は、歌の真似が上達に繋がる理由と練習方法について解説していきます。

↓この記事の内容を動画でも解説しています。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。

真似をすると歌が上達する理由

歌だけに限らず、真似が上達に繋がるということはよく言われます。様々な分野で真似、つまり模倣(もほう)は、上達のカギとなるのです。

例えば、絵や小説の世界で有名な芸術家が、過去に誰かの模倣をしていたというのはよくある話です。また、私は書道を習っていたのですが、その時も先生に「お手本をなぞって真似をすることは大切なことだ」と教わりました。

なので、真似をすることは上達するための第一歩になると言えるのです。

今回の「歌」に関して言えば、その理由として次の3点が挙げられます。

・出したい音を明確にする力が鍛えられる

・再現力が磨かれる

・テクニックを習得できる

これらの理由について、順に詳しく解説していきます。

出したい音を明確にする力が鍛えられる

歌を真似ると上達する理由の1つ目に、出したい音を明確にできることが挙げられます。つまりこれは、「どのような音を出せば良いのかを明確にできる力」と言えます。この力は、自分の思い通りに歌うための第一歩になります。

例えば、「このフレーズを良くしたい。でもどうしたらいいかわからない。」ということがあったとします。これは、「こういう音を出す」というゴールが定められていない状態です。これでは良くしようがありませんよね。

ですが、「こういう感じの音にしたい」ということが明確にできれば、それを再現するために練習を始めることができます。ですから、思い通りに歌うためには、「こんな音を出したい」とゴールを明確することが必要になるのです。

これができるようになるための練習が、他人の歌い方を真似る方法でできます。なぜなら、歌い方を真似るためには、元の歌を何度も聞き、それを再現するという作業を繰り返さなければならないからです。

それをやっていると、「これはこういう音かな。いや、こういう感じかな」というように、必然的に「出したい音がどのような音なのか?」を研究をすることになります。これによって、ゴールの音を明確にする力が磨かれていきます。

このように「どのような音を出せば良いのか」を明確にできれば、あとはそれに向かって練習あるのみです。つまり、出したい音を理解できるようになることは、歌の上達のための大切な第一歩になるんですね。

以上のことから、歌を真似することで音を理解する力が鍛えられ、上達すると言えるのです。

再現力が磨かれる

歌手の歌い方を真似ると歌が上達する2つ目の理由に、再現力が磨かれるということが挙げられます。「再現力」とは、頭の中で「こう歌いたい」と考えたものを、声で再現できる力の事です。この力を付けることで、思い通りに歌うことができるようになります。

歌い方を真似るための練習は、「歌を聞き、音を理解して、声に出す」という作業の繰り返しです。この「音を理解する」というのは、頭の中に「こういう音だな」といったん落とし込むことを指します。

例えば、声が揺れているところは、どのように揺れているかを頭の中で理解する、というようなことです。そうやって一度自分の中に落とし込んだ音を声に出します。

この練習は、言ってみれば“頭の中にある理想の音を外に出す”訓練です。これを何度も繰り返すことで、自分の思い描く音をその通りに再現する力が磨かれていきます。

これができるようになると、頭の中にある「こんなふうに歌いたい」という音を再現できるようになります。その結果、歌が上達するのです。

テクニックを身に付けられる

3つ目の理由に、歌のテクニックが得られるということが挙げられます。歌にも様々なテクニックがあります。

それらを、意識せずに習得していくのは難しいことです。つまり、たくさん歌えば身に付くものではないのです。しかも、ただ歌っているだけでは、何をどのように意識すれば良いかもわかりにくいです。

ですが、他人の歌を真似ようとすると、必然的にテクニックを意識せざるを得ない状態になります。その練習を重ねた結果、テクニックを身に付けることができる、ということです。

例えば、ある歌手の歌を練習するとします。その中で、「ここは同じように歌えていない」という点に気づくことがあるでしょう。このような点は、普通に歌うだけでは真似できない「テクニック」を使っている部分であることも多いです。

なので、真似できるようになったら、結果的にあるテクニックを身に付けていた、ということになります。

私自身、歌に関しては「このテクニックを身に付けよう!」と考えて練習してきませんでした。むしろ、「この人のここの歌い方を真似したい!」という練習をずっと続けてきました。なので、歌にどのような「テクニック」があるのかも知らなかったのです。

その後、このブログを書くにあたって、歌の技術について調べているうちに「あれってこのテクニックだったんだ…!」と知る、ということがほとんどでした。

この経験からも、歌い方を真似ることでテクニックを習得できるため、歌が上達すると言えるのです。

練習法

それでは、歌い方を真似る練習の進め方を解説します。

歌の練習で、CDなどの音源に合わせて何度も繰り返し歌うという人は多いでしょう。ですが、この方法では、改善点などを見つけにくいです。なので、歌を良くしていくには非効率なのでおすすめしません。

特に他人の歌を真似る練習をする場合、どこが真似るべきポイントなのかを見つけなければなりません。なので、ただ何度も歌うだけではいけないのです。

実際に歌う前に大切なことは、原曲をよく聞き込むということです。その中で、「こんなふうに歌いたい!」というところを見つけておきましょう。

その部分を真似るために、何度も聞いて声に出す練習をします。そして、たまにそのフレーズの少し前から通して歌ってみます。そうやって、スムーズに歌が繋がるかどうかを確認しながら進めていきましょう。

音源に合わせて曲を丸々通して歌う練習は、1回の練習の初めと終わりにするくらいで良いでしょう。それよりも細かな部分の真似に目を向け、歌を少しずつ良くしていく方が、効率的な練習ができます。

このような感じで練習を進めていきます。

「ものまね」に注意

他人の歌を真似る時に注意するべきことが1つあります。それは、「ものまね」を頑張らない、ということです。

「ものまね」とは、ある人の歌い方や声をそっくりそのまま真似することです。つまり、ものまねは声質自体も似せるものなんですね。

一方、ここで言う「歌い方の真似」では、声質は真似ません。あくまで、声の揺らし方、伸ばし方などの技術的なことを真似ることを指します。

今回解説してきたような、他人の歌を真似る練習をする時に、「ものまね」をしようと頑張らないでほしいのです。なぜなら、これによって、喉に負担がかかることがあるからです。

もちろん声質が似ていて、無理なくできるのであれば良いでしょう。そのようなことから学べることはたくさんあります。それを再現することで、できるようになることも多いです。

実際、ものまね芸人さんは歌の上手い人が多いですし、「ものまね」が無意味ということではありません。

ですが、無理して声質まで似せる「ものまね」を頑張ってしまうと、喉を傷めてしまうことがあります。そうなると歌自体歌えなくなります。なので、「ものまね」を頑張らないようにしてほしいのです。

私自身、ものまねで遊んでいて、喉を傷めたことがあります。その時、喉がカサカサして負担がかかっている感じがありました。にもかかわらず、そのままものまねし続けて、数日間喉をダメにしてしまいました。

なので、真似る練習方法を実践する時は、「ものまね」ではなく、技術的な面を真似ることを心掛けましょう。

まとめ

ここまで、歌い方を真似ることで歌が上達する理由やその練習方法について解説してきました。

・歌い方を真似ることで、音を理解する力が鍛えられ、再現力が磨かれる。さらに、色々なテクニックを習得できるため、上達に繋がる。

・歌の練習をする前に原曲をよく聞き込み、「こういうふうに歌いたい!」と思う場所を見つける。そこを繰り返し聞き、声に出す練習をする。この練習を重点的にすることが、原曲に合わせて1曲通すより、効率的に歌を磨くことができる。

今回紹介した「他人の歌を真似る練習」では、目標を定めながら歌の練習ができるようになります。その結果、歌が上達していきます。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

B型さん

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