ギターのルート音とは?探し方や見つけ方・覚え方と一覧表

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ギターを弾いていると、「ルート音」という言葉がよく出てきますが、「それって何?」…とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

ルート音はコードの基本となる音です。これについて理解しておくと、鳴らしたいコードを見つけやすくなります◎

今回は「ルート音」について解説していきます。

この記事の内容を以下の動画でも解説してます。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。↓

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ギターコードのルート音とは?

ルート音は、日本語で“根音(こんおん)”と言います。“根っこの音”という意味ですが、その名の通り、ルート音はコードの基本となる音のことです。

全てのコードは、この基本となる“ルート音”に何かしらの音が積み重ねられてできています。

例えばCコードは、ド・ミ・ソの3つの音の和音です。これは「ド」をルート音として、そこにミ・ソを積み重ねたものです。この「ド」は、アルファベットで表すと「C」になります。

このCの音を基本の音、つまりルート音としたコードという事で、「Cコード」と名付けられたわけです。

さらに、ここにシ♭を追加して重ね、ド・ミ・ソ・シ♭と同時に鳴らすと「C7(シーセブンス)」というコードになります。コードの名前は変わりましたが、これも基本の音となるルート音は「ド(C)」です。

このように、基本となるルート音があって、その上に重ねられる音によって各コードの名前や雰囲気は変化します。要するに、ルート音がコードの基本の響きを決め、その上に重なる音がコードの雰囲気を作っているということです。

言ってみれば、ルート音はコードの土台で、それ以外の音はその上の彩り部分という感じです。その結果、Cだけでなく、CmやCm7、C7…のような「Cなんとか」というコードがたくさんできます。

ここまで、ルート音のざっくりとしたイメージができたでしょうか?それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。

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ルート音の見つけ方・探し方

では、各コードのルート音はどのように見つけられるのでしょうか。ここでは、ルート音の見つけ方・探し方をご紹介します。

コード名から見つける

ルート音は、コード名の先頭のアルファベットを見るだけですぐに分かります。例えば、以下の6つのコードを見てください。

色々なコードが並んでいるように見えますが、これらのコードは全て「C」が頭についています。ですので、この「C」がこれらのコードのルート音ということになります。

では、次のコード達のルート音は何でしょうか。

全てコード名の先頭に「A」が付いているので、これらのコードのルート音は「A」という事になります。

ちなみにこのアルファベットは何かというと、これは“ドレミファソラシ”の音名を英語で表したものです。定番の“ドレミファソラシ”はイタリア語で、これを英語で表すと“CDEFGAB”になります。以下の鍵盤の図で確認すると分かりやすいでしょう。

Cから始まっているのでややこしいですが、「ラ」がAになっていて、そこからABC~のアルファベット順に並んでいます。「ド=C」を覚えておいて、後はアルファベット順と覚えておきましょう。

ですから「Cなんとか」というコードの場合、ルート音はC、つまり「ド」の音という事になります。「Aなんとか」というコードなら、ルート音はA、つまり「ラ」の音という事になります。

ルート音をコード名から判断する時、先頭のアルファベットに#(シャープ)や♭(フラット)が付いた時は、少し注意が必要です。例えば、次のようなコード名であれば「C♯」までがルート音という事になります。

アルファベットに♭が付いた場合も同様に、♭までがルート音になります。つまり、「C♯なんとか」というコード名ならC♯が、「D♭なんとか」ならD♭がルート音になるという事です。

実際にコードを鳴らして見つける

実際にコードを鳴らして、ルート音を確認することも出来ます。

ルート音は、基本的には「そのコードで最も低い音」と理解しておけば良いです。ただし、例外として「オンコード」というものがあります。これについては後で解説します。

では、実際に次のようにCコードを押さえ、弦を順に上から鳴らしてみましょう。

上のギターダイアグラムを見るとわかるように、Cコードの場合は6弦を鳴らしません。5弦から下に向かって音を鳴らすと5弦3フレットの音が最も低くなっていることが分かります。ですので、上の図の赤丸で示したところがCコードのルート音、つまり「C」の音ということになります。

もう1つ例として、Fコードの場合を見てみましょう。Fコードは次のように押さえます。

6弦から順に弾いてみると、6弦1フレットの音が一番低いことが分かると思います。これが「F」の音で、Fコードのルート音になっています。このように、コードをジャララランと弾いてみて、一番低い音がルート音になっていると認識しておけばOKです。

ルート音を判別する時の注意点

ここまで、ルート音を見つける方法をご紹介してきましたが、この時注意すべきことが2点あります。それらを順に解説します。

コードの最低音が開放弦になる場合

1つ目は、開放弦が最低音になる場合です。

先述の通り、多くの場合ルート音はそのコードの最低音です。これを理解しておくと、ギターの弦は太い方に行く程音が低くなるので、ルート音は大体5弦か6弦にあることが予想できます。この時、先ほどのCコードのようにルート音を指で押さえていれば分かりやすいのですが、開放弦になると間違って認識してしまいやすいので注意が必要です。

例えば、Eコードがそのようなコードの1つです。ダイアグラムで確認してみましょう。

 

実際に押さえてルート音を確認していると、つい指で押さえている5弦2フレットがルート音だと思ってしまいやすいのですが、6弦は開放弦を鳴らします。するとこれが最も低い音になるので、6弦の開放弦がルート音の「E」という事になります。確かに、チューニングの時も6弦を「E」に合わせていますよね。

また、Dコードの場合も、以下のように4弦を開放弦にして鳴らします。

そのため、4弦の開放弦が最低音で“ルート音”のDの音という事になります。つい指で押さえている所を最低音と考えたくなりますが、このようにコードの最低音が開放弦の場合もあることを知っておきましょう。

オンコードの場合

2つ目は、先ほども少し登場した“オンコード”の場合です。オンコードとは、ルート音より低い音を追加したコードのことで、次のように表記されます。

これらは全て「CオンG」と読み、同じコードです。これは「Cコードだけど、Gという音を最低音として鳴らしてね」という事を意味します。押さえ方は次の図で確認してみましょう。

Cコードを押さえ、そこに6弦3フレットのGの音を追加しているので、この場合最低音はGの音になります。上図の赤丸で示したところがそれにあたります。ただ、基本となっているコードは「C」なので、この場合ルート音はCという事になります。

このような“オンコード”の場合は、「ルート音=最低音」ではなくなるので覚えておきましょう。

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ルート音の覚え方1・歌って覚える

ルート音は、色々な方法を並行して行って覚えていくと定着しやすいので、ここからはいくつかの方法をご紹介していきます。

基本的なギターコードのルート音となることが多い5、6弦ですが、どこにどの音があるのかを覚えていきましょう。

5弦のルート音

まずは「弦を押さえながらその音名を口ずさんで歌う」というシンプルな方法で覚えていきます。5弦上には、次の順に音が並んでいます。

このうち、まずは5弦3フレットのCの音から始めるのが覚えやすいのでおすすめです。

これを「ドレミファソラシド~」のメロディで「CDEFGABC~」とアルファベット読みで口ずさみながら、指で押さえて鳴らしていきます。これを繰り返して音名と場所を覚えていきます。

上の図を見ると、「BとC」「EとF」の間だけ隣り合っていて、それ以外は一つ飛ばしになっています。これがややこしく感じるかもしれません。

ところがこれはピアノの鍵盤も同じで、下の図の赤丸部分のようにB(シ)とC(ド)、E(ミ)とF(ファ)の間だけ、黒鍵がなく白鍵が隣り合っています。

さて、話をギターに戻します。フレットはすべて半音違いで並んでいるため、隣り合うフレットは半音違いで、1つ飛ばしで並んでいるところは1音違いという事になります。上のピアノの例と同じく、EとF、BとCの間は半音違いであることを頭に入れてから唱えていきましょう。

あとはそれと合わせて、5弦2フレットがB、開放弦がAを加えて覚えます。だいたい覚えられたら開放弦のAから始めて「ABCDEFGAB~」と口ずさみながら歌ってみましょう。

練習前やスキマ時間にこれを何度も繰り返します。その他ギターを持っていない時は「6弦の3フレットは?」というように、自分にクイズを出して頭の中で考えるのも良い訓練になります。

また、コードを押さえる時に”ルート”を意識すると定着しやすくなります。例えば、Cコードを押さえながら「今はココ(5弦3フレットの薬指)がルート」、Bコードなら「今はココ(5弦2フレットの人差し指)」、Aコードなら「5弦の開放弦」という事をしっかりと意識するようにします。こうすると定着しやすいです。

次に♯や♭を見ていきます。♯と♭は上の図で、スキマが開いている所です。次のように並んでいます。

上の図を見てわかるように、隣の音の半音上なら♯が付き、半音下なら♭が付きます。ですので、これらは“覚える”というより、先に覚えたCDEFGABに♯、もしくは♭を付けると考えてください。まずは、CDEFGABの位置を覚えるようにしましょう。

6弦のルート音

次に一番上の弦、6弦の音を見ていきます。6弦の音は次のような順で並んでいます。

これを5弦と同様、歌いながら音を出して覚えていきます。「開放弦はE」と覚えて置き、EとF、BとCが隣り合うことも頭に置きながらアルファベットを順に唱えて覚えていきましょう。

それと同時に、こちらもコードを押さえる時にルート音を意識するようにしましょう。例えば、Fの時は「今は人差し指(6弦1フレット)」、Gの時は「6弦3フレット」…というような感じです。

これらの音の位置を覚えられたら、以下の半音の♯や♭を確認していきましょう。

ポップスやロック等を演奏するなら、この5・6弦のルート音を覚えておけばほぼ網羅できます。これらの音をまとめて一覧表にしてみました。

4弦のルート音

ルート音は、5・6弦を覚えておけばまずはOKです。ただ、時々4弦のルート音が必要になる場合もあります。

4弦のルート音は、6弦を覚えておけば半分覚えられたようなものです。なぜかというと、6弦と4弦の音は、斜めのラインで同じだからです。このことを次の図で表しました。

6弦の音とこの位置関係を覚えておけば、4弦のルート音も導き出せます。ですので、まずは6弦と5弦の音をしっかりと覚えるようにしましょう。

尚、上の図では見やすくするため#や♭等が付くところの表記は省いていますが、これらも同じ位置関係です。

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ルート音の覚え方2・コードを鳴らして覚える

先ほどもお話したように、ギターコードのルート音は、実際にコードを押さえて確認していくと覚えやすいです。

ただ、初めに覚える基本的なコードは、低いフレットしか使わない、いわゆる”ローコード”というものです。これだと5フレットや7フレット…とハイフレットの音は覚えられません。そんな時は、ハイフレットを使って押さえられる”ハイコード”を使って覚えていきましょう。

ここで使うのは、次のFコードとBコードの2つのフォームです。

6弦のルート音

まずは6弦ルートから見ていきます。ここでは、上図左のFコードを使います。上図の赤マル部分はルート音を示しています。

この形を保ったまま、次のように人差し指が6弦3フレットのGのところに来るように横移動してください。そうするとGコードになります。

この要領で、人差し指が5フレットに来るようにすれば、Aコードが弾けます。この方法だと、同じフォームで各ルート音の位置に横移動して行くだけで、様々なコードが弾けることになります。

この方法で、実際にF→G→A→B→C→D…とコード名を言いながら横移動して、色々なコードを鳴らしてみましょう。でも、ただ声に出すだけでは覚えられません。必ず「ここがG」「ここはA」というようにルート音を意識して何度も行うようにしてください。

時には、いつも練習している曲で、ローコードをこのハイコードに変えて弾いてみるのも良い練習になります。その他、同じコードをローコード、ハイコードと交互に弾くのも良いでしょう。

5弦のルート音

5弦のルート音は、次のBコードのフォームが基本とします。

これで横移動し、各ルート音に人差し指が来るようにすると、各コードを弾くことができます。上の図は2フレット5弦をルート音とした「B」コードですが、このフォームで人差し指が5弦3フレットに来るよう、下のように移動すると次の「C」コードになります。

さらにナットを”0フレット”と考え、人差し指をそこに置くイメージで構えて次のように移動するといつものAコードのフォームが出来上がります。

この要領で横移動し、コードを弾きながら「B、C、D、E、F、G…」と声に出して言ってみましょう。この時、今押さえているコードのルート音をしっかり意識するようにしてください。

また、5弦ルートの所でもお話したように、いつも練習している曲で使っているコードをこれらのフォームのものに変えて弾いてみるのもいいですし、知っているコードと交互に鳴らしてみるのも良い訓練になります。

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ルート音の覚え方3・5弦と6弦のルートのコードを探して覚える

3つ目の覚え方は、同じコードを基本的な押さえ方と5弦ルート、6弦ルートの3つのバージョンで鳴らしていくという方法です。つまり、いろいろな場所で同じコードを鳴らしていく、ということです。この方法ならクイズ感覚で取り組むことができます。

例えばCコードなら、次の3つの箇所で鳴らすことができます。

このように「いつもの(基本)押さえ方」「5弦ルート」「6弦ルート」の3パターンをC・D・E・F・G・A・Bの、全てのコードで鳴らします。12フレットまで覚えられることを目標にしましょう。

各コードの押さえ方を「いつもの押さえ方」「5弦ルート」「6弦ルート」の3パターンに分けて、以下の一覧表にまとめました。灰色のマスは12フレットより高いフレットなので、ひとまずこれ以外のところを覚えることを目標にしてください。

初めは時間がかかりますが、諦めず続けることで段々と定着していきますので、地道にやっていきましょう。

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ギターのルート音とは?探し方や見つけ方・覚え方と一覧表:まとめ

ここまで、ルート音について解説してきました。

・ルート音は、コードの基本となる音。

・コード名の頭文字になっているアルファベットがルート音。

・指で押さえている所だけでなく、開放弦がルート音になることもある。基本的にルート音はコードの最低音だが、オンコードの時は最低音ではなくなるので注意。

・ルート音は、弦を指で押さえながら口ずさんで覚える。5弦3フレットからだと「ドレミ~」のメロディで「CDEFGAB」と歌いやすいので覚えやすい。EとF、BとCの間は半音であることを頭に入れてからやると良し◎

・6弦は開放弦のEからアルファベット順に「EFGABCD」と並んでいる。4弦は斜めのラインで6弦と同じ。

・FやBのフォームで色々なコードを鳴らしながら覚えていくと頭に入りやすい。この時ルート音をしっかり意識する。

・基本的なフォーム、5弦ルート、6弦ルートの3パターンで同じコードを順に鳴らしていく練習も良い。

覚える時は大変ですが、一度覚えてしまえばずっと使えてとても便利なので、ぜひ覚えてみてくださいね。

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参考になれば嬉しいです。

B型さん

   
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