強弱をつけてギターを演奏すべし!ピッキングのダイナミクスについて

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ギターを練習していると「ダイナミクス」という言葉を聞くことがあります。あなたは「それ何?よくわからない…」と思っていませんか?

このダイナミクス、実はギターを演奏する上では非常に大切な考え方です。これを理解している人としていない人の演奏では雲泥の差が出ます。

ですので、今回はこの“ダイナミクス”について解説していきます。

↓この記事の内容を、動画でも解説しています。以下の画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。↓

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ダイナミクスとは?

「ダイナミクス」とは、簡単に言うと、「演奏中のギターの音量の変化」や「その幅」のことです。つまり、最小音量から最大音量の幅のことです。次の図のようなことです。

この幅が大きい程、表現力の豊かな演奏になります。

あなたは、何かしらの演奏を聴いていて、小さい音から大きい音に変化した時にドキッとしたというような経験はありませんか?あの音量差が“ダイナミクス”であり、これによって演奏をドラマチックにすることができるのです。

逆に、この幅が小さければ、表現力の乏しい単調な演奏になってしまいます。このことから、ダイナミクスは大きい方が良いと言えます。

ギターはジャカジャカと弾いているだけでも一通り弾くことはできます。ただ、それだと抑揚は感じられませんから、平面的な、深みのない演奏になってしまいます。

例えば、政治家の演説を思い出してみてください。

抑揚のない話し方で、ただ淡々と何かを読み上げているだけのような演説は、例えどんなに良いことを言っていても内容が全く入ってきませんよね。

逆に、声のトーンを使い分けて強弱をつけた話し方であれば、内容が心に響きやすいという事があります。

ギターもこれと同じで、音量差、つまりダイナミクスを付けて演奏することで、表現力豊かな演奏が可能になるのです。

もし、あなたが「良い感じの演奏ができるようになりたい!」と思っているのであれば、このダイナミクスを付ける練習が必須です。

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ダイナミクスを付ける方法

ダイナミクスは、右手の力加減によって付けます。これが表現力に直結するため、「ギターは右手が命」と言われることがある程です。ここでは、ダイナミクスを付けられるようになるための方法をご紹介します。

ピッキング時の標準的な力加減を見直す

ダイナミクスを付けるためには、ピッキング時の標準的な力加減を知りましょう。

標準的なピッキングは、「これ以上小さくもできるし、大きくもできる」という力加減で行います。そうすれば、ダイナミクスを付けやすくなります。

楽譜に登場する、強弱を示す記号には、代表的なものだけでも以下のようにたくさんの種類があります。

という事はつまり、この幅をギターでも表現する必要があるという事です。この幅を表現しようと思ったら、標準的なピッキングの強さは、ちょうど真ん中くらいで行う必要があります。以下の図、赤矢印で示した位置です。

ですが、実際にギターを弾いている人の中でも、この“標準的なピッキング”が強すぎる人は意外と多いです。それでダイナミクスを表現しようとすると、思い切り強くピッキングする必要があります。ただ、強く弾くと言ってもそれには限界があります。

つまり、通常のピッキングが強いと、強さを表すのにすぐ頭打ちになってしまうのです。

例えば、上の図のf(フォルテ)くらいの強さを標準の強さとして演奏したとします。すると、強さを表現する幅が下の図の青矢印で示した分だけになります。↓

これは音量差=ダイナミクスが小さい状態です。

この部分を広げるためには、通常のピッキングの強さをもっと下げてやれば良いんです。そうすることで、強さを表す幅がグンと広くなります。次のようなイメージです。

このように、標準的なピッキングが強めな方は、その力加減を見直すことでダイナミクスを大きくすることができます。

最大のコツは最小音量をより小さくすること

ダイナミクスの幅を広げるのに最も有効な方法は、最小音量より小さくすることです。

多くの人は、最大音量をより大きくすることで、ダイナミクスを広げようとします。つまり、「もっと大きい音を、もっと大きく!」としてしまいがちなのです。

ですが、ほとんどの場合、この方法はすぐに限界が来ます。なぜなら、強くする方は思いつきやすいため、すでにやっていることが多いからです。

一方で、ピッキングに於いて、“小さく弱く”という事を意識している人は少ないです。ですから、こちらに目を向け、弱い方を広げることで最大音量までの幅を広げることができます。

先ほどの図を使って解説してみましょう。例えば、弱さの表現が「mp(メゾピアノ)」くらいまでしかできていなかったとします。この場合、あなたのダイナミクスは次の図の青印の幅になります。

ここから、より小さな音を出せるようにして、ダイナミクスの幅を広げるという事です。次のようなイメージです。↓

このように、最小音量をより小さく弱く鳴らせるようにすることで、ダイナミクスが広がるのです。

最大音量が変わらなくても、最小音量をより小さくすることで、最大音量の音との差が大きくなります。すると、その音が目立ちますよね。

その結果、相対的に最大音量の音がより大きく感じるため、聴き手は、実際に鳴っている音以上に大きな音に感じるという事なんです。これがダイナミクスの効果です。

このことからわかるように、最小音量を小さく弱くすることで最大音量がより目立つようになり、ダイナミクスが広くなるというわけなのです。

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ダイナミクスを広げるための練習方法

ここまでの解説で、ダイナミクスは大きい方が良いという事がお分かりいただけたと思います。ここでは、ダイナミクスを広げるための練習方法をご紹介します。

まずはコードを押さえましょう。そして、最小音量でジャカジャカと弾いてみてください。この時、自分で思っている以上に小さい音を鳴らすことがポイントです。

手の力を抜いて軽く弾き、鳴っているか鳴っていないかわからないくらいの音を出してみましょう。

次に、最小音量から徐々に大きくしていきましょう。色のグラデ―ジョンをイメージし、少しずつ大きくしていくことがポイントです。実際にやってみると、次のようになります。↓

このように少しずつ大きくしていくためには、手をリラックスさせ、腕の力を脱力させる必要があります。

また、小さいにする音は手の振り幅を小さくし、大きい音にする時は振り幅を大きくすると音量をコントロールしやすいです。自分の手の動きを上手に操り、強弱が付けられるように繰り返し行いましょう。

このダイナミクスの話は、部分的に強く演奏する「アクセント」というテクニックにも繋がります。アクセントについては「ギター演奏が上手くなるためには、アクセントや強弱が必須!」で解説しています。合わせてお読みいただくことで、より理解が深まるでしょう◎

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まとめ

ここまで、ギターの強弱「ダイナミクス」について解説してきました。

・ダイナミクスとは、演奏中の音量の変化やその幅のこと。

・ダイナミクスを付けるためには、標準時のピッキングの力加減を見直したり、最小音量をより小さく出せるようにしたりすると良い。

・ダイナミクスを広げるには、最小音量を自分が思っているより小さい音で弾き、そこから“色のグラデーション”をイメージして、少しずつ大きくしていく。

このダイナミクスによって、曲をドラマチックにすることができます。ダイナミクスを付けられるようになると、あなたの演奏のレベルもワンランクアップすること間違いなしです。

また、ただいまギター初心者さんに向けての、無料画レッスンを配信しております。以下のリンクよりお受け取りいただけますので、ぜひ日々の練習にお役立てください。

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この記事が参考になれば嬉しいです。

B型さん

   
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