アイヌコタンと阿寒湖遊覧船を楽しむ!北海道道東旅4日目

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こんにちは!旅好き風来坊のシンガーソングライターB型さんです。

Twitter→@sauripon

アイヌ文化ってどんなの?と言われてもピンとこない…という人は多いのではないでしょうか?

私もアイヌ文化についての知識はゼロでした。

しかし、せっかく北海道を訪れるのだから、

寒い地域を生き抜いてきたアイヌ民族について何か知りたい!と思いました。

そこで、アイヌコタンへ行くことにしました。

今日はアイヌコタンと阿寒湖遊覧船をセットで楽しんだ、北海道道東の旅4日目のルートをご紹介します。

アクセス

宿泊したペンション「すばる」さんは、弟子屈町美留和にあります。

そこから阿寒湖までは、国道391号線と241号線を通り、車で約1時間程です。

少し時間があったので、阿寒湖とアイヌコタンへ行く前に“オンネトー”へ足を延ばしました。

オンネトーへは、国道241号線で阿寒湖を通り過ぎ、道道664号線に入ります。

阿寒湖から車で30分程度です。

オンネトー

ペンションのオーナーさんに教えてもらった場所「オンネトー」へ。

アイヌ語でオンネは「大きい」、トーは「湖」や「水たまり」という意味だそうです。

他に観光客はほとんどいない、山の中の池です。

霧がかかって、ネッシー的なものが出てきそう。

近くには錆沼という赤い沼もありました。

山道を走っていると突如現れ、不気味だけど神聖な雰囲気が良かったです。

アイヌコタン

その後、来た道を戻り阿寒湖アイヌコタンへ。

駐車場は、アイヌコタンのゲートをくぐってすぐのところ。

その周りにお店が立ち並ぶので、ここに停められると観光も楽ちんですね。

裏手にも駐車場がありました。

 

アイヌコタンとは、アイヌの集落を意味する言葉です。

アイヌ文化を楽しむことのできる小さな街、テーマパークという感じで、阿寒湖のそばにあります。

ここで何か勉強出来たらと思って来てみました。

1番見たかった「生活館」は閉まっていたので、民芸館へ。

樹皮で編まれたこの上着は上等品だそうです。この刺繍に圧倒的な芸術センスを感じます。

驚いたのがこのブーツで、なんと鮭の皮製!

必要に迫られたことだけではなく、民族文化の感性の中で育てられたセンス。

ドキドキするほどのデザインに、寒さの中で生きてきたアイヌの人たちの強さを感じました。

アイヌの儀式について

アイヌの儀式として有名なものに「熊送り」があります。

ヒグマを殺して、その魂を神々の世界に送り返すというものらしいのです。

ヒグマというと、人には勝ち目がないようなイメージで、それを捕獲する所から始まるとなると…。

知識のない私は、なんとなく「アイヌの人って強そうだな。」という印象を持っていました。

 

また、剣が展示されているコーナーではこんなコメントも書かれてありました。

「水難事故が起こった際に、この剣を振りかざして神に抗議した。」と。

「神様に抗議する」ってあまり聞いたことが無い。

考え方や精神的なところも強そう・・・。

 

私の浅い宗教知識についての引き出しを開け、考えてみました。

例えばキリスト教。

ノアの箱舟やバベルの塔の話は、神様の言うとおりになってしまい、その運命を受け入れているイメージ。

日本の八百万の神様も「祟りだ!」とか「罰が当たるよ!」なんて言って、日ごろから恐れられている。

仏教でも病気の時などに祈祷、というのを聞いたことがあるけれど、あれは何となく「祈り」のイメージ…。

 

抗議…この寒い地域で強く生きてきた、アイヌの人のイメージ像が浮かんだエピソードです。

アイヌ料理「ポロンノ」でランチタイム

アイヌ料理が食べられるという民芸喫茶”ポロンノ”さんでランチタイムです。

寒い地域で、食べ物も豊富にあったわけではないと思います。

アイヌの人たちはどんなものを食べてきたのか?

「ポロンノ」さんで、いただいた料理を1つずつご紹介します。

ユク(鹿)セット

豆ときび、キトピロを一緒に炊き込んだご飯と、鹿汁。

ご飯と鹿汁の後ろに見えている黒いものはメフンという鮭の血合いの塩辛。鮭一本から一筋しか取れない貴重なものだそうです。

私は、奄美のヤギ汁が大好きなのですが、あの獣臭さを想像しながら食べました。

しかし、思っていたより優しい味!

昆布出汁に塩で味付けた汁に、鹿肉や山菜が入っています。

鹿肉は柔らかく炊いてあり、鹿のステーキより臭みがなく食べやすかったです。

鹿ステーキ

写真奥の細長いお皿のものです。

獣くさい肉が大好きな我ら夫婦は、一瞬で平らげました。

ポッチェイモ

作り方をお店の方に聞きました!

冬の間、雪の下で眠っていたジャガイモを春の暖かさと共に自然発酵させる。

芋の皮をむいて、何度も洗いアクを抜く。それを漉して乾燥させ、保存する。

食べるときに水で戻し、練って、焼いて食べる。

どんなものも無駄にしないアイヌの人々の知恵が詰まったメニュー、との事!

これは食べてみなければ!

焼いたお芋に、バターが乗って出てきました。お好みで塩をつけて食べる。

食感は、ぽそぽそ、もちもち。いももちが近いでしょうか?

お芋自体に味はそんなにありません。

塩とバターの味付けで、とてもシンプルな味です。

もちもちしているのは小麦粉かな?と思い、聞いてみました。

小麦粉を混ぜる所もあるそうですが、ポロンノさんのものは伝統的な作り方で、芋だけ

お芋のデンプンだけでこんなにもちっとするものか!と思いました。

ポッチェピザ

ポッチェイモを潰したものを生地にし、ピザにしたもの。

アイヌ料理は少し癖がありますが、こちらは食べやすく、子供にも人気のメニューだそうです。

ラタスケプ

アイヌ語で「混ぜ合わす」を意味する”ラタスケプ”。

かぼちゃ、とうもろこし、にころ豆、イナキビ、シケレベの実が混ぜ合わされたもの。

お菓子のように甘い、離乳食にも出来そうな滑らかさでした。

その中に黒いシケレベの実。

噛むと苦い…!

好き嫌いはない方ですが、これは2つ目は食べられないぞ…と思いました。

アクセントとしてのシケレベが大好物!という人もいるらしいです。

シケレベ茶

シケレベの実で作られたお茶。

実そのもの程苦くはないですが、やっぱり苦め。

私は薬草茶みたいなものも好きなので、ちょっと癖があるけれど美味しく飲めるレベルでした。

セタエント茶

こちらはお茶自体にはそんなに味がありません。

香りが良いお茶、言ってしまえばハーブティーです。

夫は「うおっ!」と驚いていましたが、私はシケレベ茶より比較的飲みやすいと感じました

お土産

お土産屋さんが立ち並ぶアイヌコタン。

木彫りの人形など木工製品が多いです。

民芸館横に熊のはく製が目を引くお店へ入りました。

数々の木工製品のほか、アイヌの楽器や生活用品があり、とても興味深いです。

お店の雰囲気に圧倒されて、すぐに出てきてしまったのですが…。

こちらは「ポロンノ」さんの店内で出会った“熊ぼっこ”

木工製品なので、一つ一つ柄の出方が違います。

これは自分のもの!という喜びもひとしおです。

阿寒湖

阿寒湖の遊覧船で、天然のマリモを見に行くことが出来ます。

料金は大人1900円、子ども990円。

チュウルイ島にあるマリモ展示観察センターでの観覧15分を含め、時間は約85分。

遊覧船の乗り場は「幸運の森桟橋」と「まりもの里桟橋」の2カ所。

「幸運の森桟橋」から出発しました。

駐車場は近くの有料パーキングを利用しましたが、乗船場横の無料駐車場に停めている方もいたので、乗船場で確認してみるといいと思います。

動画は、阿寒湖の”滝口”付近で撮ったものです。

特別天然記念物“まりも”とお土産の“まりも”

阿寒湖に浮かぶ島、チュウルイ島。

そこに「マリモ展示観察センター」があります。

阿寒湖のまりもは、最大で直径30cmにもなり、特別天然記念物に指定されています。

ですので、ここでしか阿寒湖のまりもは見られません。

「それじゃあ、お土産で販売されているものは何?」という疑問が湧くと思います。

あれは、人工的に丸められたものや海外からの輸入品なのだそうです。

 

阿寒湖のまりもを家で飼うことはできないのです。

小さい頃にお土産でもらったまりもは、何だったのだろう…。笑

 

まりもは中が空洞であるため、ある程度大きくなれば崩れてしまいます。

そしてまた、小さなまりもとなって成長を続ける。

 

この湖の底で、ごろごろごろと静かに生きているまりも。

そんなことを考えながら遊覧船に乗るのも感慨深いものでした。

阿寒湖温泉宿・「あかん悠久の里 鶴雅」

阿寒湖観光後はホテルへ。

アイヌコタンから徒歩1分のところにある、「鶴雅」に宿泊しました。

かなり大きい旅館で、海外からのお客さんもたくさん宿泊されていました。

館内はアイヌをイメージしたデザインが施され、館内着も民族衣装のような作務衣。

テーマパークのようで楽しいです。

 

露天風呂がついている部屋に宿泊しましたが、ここではシャンプー類が使用できません。

体や頭は、室内のお風呂か大浴場で洗うことになります。

大浴場にはサウナや高温風呂、気泡風呂などがあり、スーパー銭湯のような雰囲気です。

最上階の露天風呂からは、阿寒湖を一望でき、開放感がありました。

 

1階にある大浴場の露天風呂からは、低い位置で阿寒湖を眺められ、湖との一体感が楽しめるそうです。

かなり大きな旅館なので、どんな客層にも対応できるホテルだと思います。

食事

釧路で採れる「八角」という深海魚を初めていただきました。

見た目がグロテスクと言う理由で、 昔は漁師さんも気持ち悪がって捨てていたのだそうです。

旬ではなかったのですが、脂がのっていました。意外にも味は淡泊で塩焼きが美味しい魚でした。

 

そして美味しかったお酒が、北海道中央葡萄酒社の“北ワイン ケルナー 2017”。

アルコール度数が12.5%と低め。

あまりお酒をたくさん飲むことのない私ですが、ジュースのようないい匂いのせいで少々飲みすぎてしまいました。

さいごに

今日は北海道道東旅行4日目の行程をご紹介してきました。

弟子屈→オンネトー→アイヌコタン→阿寒湖の順に観光し、この日は移動距離は少なかったです。

4日目ともなると疲れてくる頃なので、ちょうどよかったと思います。

北海道の自然と文化に触れられた一日となりました。

是非参考にしてみてください。

最終日5日目の旅行記もお楽しみに!

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

   
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