音楽の話をしていると、“イントロ・Aメロ・Bメロ・Cメロ・サビ”などの言葉を聞くことがありますよね。この意味が「いまひとつよく分からない」と思っている方もいらっしゃると思います。
これらの言葉は、明確に定義付されているわけではないですが、音楽の話をする時によく出てきます。また、テレビの歌番組やカラオケ、また音楽を演奏する時など何気なく使われることも多い言葉ですから、音楽話をより楽しむためにも理解しておきましょう◎
今回は、歌のAメロ・Bメロ・Cメロ、サビやイントロなどの曲の構成を表す言葉の意味を詳しく解説していきます。
この記事の内容を動画でも解説しています。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。↓
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もくじ
曲の構成
イントロやAメロ、Bメロ…等の言葉の解説の前に、まずは曲の構成について理解しておきましょう。日本のポップスの多くは、次のような構成になっています。
もちろんこれは決まりではないので、異なる構成の曲も多くありますが、一般的な構成としてこのような形を知っておくと良いでしょう。
また、上の図では歌ありの所と歌なしの所を色分けしていますが、歌なしの部分でも演奏の一部のような感じでコーラスが入ることもあります。このことを踏まえた上で、各部分について解説していきます。
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イントロとは
イントロとは”曲の導入部”のことです。英単語で“導入”を意味する「Introduction(イントロダクション)」という言葉がありますが、これが元になっているんですね。
歌の入った曲で言うと、歌が始まるまでの演奏だけの部分、つまり前奏部分がこの“イントロ”に当たります。これに対して、エンディングを示す「アウトロ」という言葉もあります。これは、歌が終わった後の演奏のみの部分、つまり後奏部分を指します。
これらの部分にはコーラスが入る場合もありますが、基本的にメインとなる歌は入りません。具体的に、あいみょんさんの『マリーゴールド』という曲で確認してみましょう。
開始~0:20までがこの曲のイントロ部分に当たります。また、4:36辺り~終了までが「アウトロ」部分に当たります。
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Aメロってどこ?
次にAメロについてです。Aメロは、歌が始まってから、次に雰囲気が変わるところまでを指します。
初めの曲構成を示した図を確認するとわかるように、ポップスなどの音楽には1番、2番、3番…という区切りがあります。1番が終わると、演奏は繰り返しで歌詞が異なる2番が始まり…という流れになっていることが多いのです。
この1番、2番というひとかたまりを「1コーラス(ワンコーラス)」といいます。この1コーラス部分の構成は、多くの場合“Aメロ+Bメロ+サビ”となっています。このうちの“Aメロ”とは歌の始まりから、少し雰囲気が変わるBメロの直前までを指します。
先ほど例に挙げたあいみょんさんの曲で確認してみましょう。0:21あたりの「風の強さがちょっと…」~0:56の「…希望の光は」の部分がAメロに当たります。以下の再生ボタンを押すと、その部分から再生されます。
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Bメロってどこ?
Bメロは、Aメロの後の少し曲調が変化する部分で、最も盛り上がる”サビ”の前に来ます。先ほどの曲で確認してみましょう。0:56~1:04の「目の前でずっと輝いている幸せだ」の部分が、この曲のBメロに当たります。↓(0:56~再生されます。)
ただし、曲によってはBメロがない場合もあります。
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サビ・1サビ・2サビとは?
AメロとBメロの後には、ほとんどの場合“サビ”が来ます。サビとは、その曲の中で最も盛り上がる部分です。
例えば、CMなどでは曲の一部分だけが流れますよね。その時に流れるのはこの“サビ”の部分です。その曲のメインの部分と言い換えることも出来るでしょう。
例の曲で、実際に確認してみましょう。1:04の「麦わらの帽子の君が…」~1:46の「…抱きしめて離さない」の部分が、この曲のサビの部分です。↓(1:04~再生されます。)
この「サビ」に関しては、時々「1サビ、2サビ」と、番号を付けて呼ばれることもあります。これは1番のサビ・2番のサビという意味です。その他にも曲の途中に静かなサビが登場することがありますが、これを「落ちサビ」という事があります。
また、曲の後半、最後あたりに入る盛り上がりの大きいサビをラストのサビを略した「ラスサビ」、「大サビ」と呼ぶこともあります。
ただし、この「大サビ」という言葉については、言葉の認識は人によって微妙に違うことがあります。そのため、少し注意が必要です。
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間奏
間奏は、イントロやアウトロではない、曲の途中にある歌のない部分です。
例えば、曲の1番が終わり、2番の歌が始まるまでの間に演奏が入ることがありますよね。また、2番の後の最後のサビ前などに、ギターソロが入っていることもよくありますが、これらが間奏と言われる部分です。この部分にも、基本的に歌は入りません。
今回例として挙げている“マリーゴールド”では、3:08~3:22までにギターソロがありますが、これが間奏に当たります。↓(3:08~再生されます。)
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Cメロとは
Cメロとは、端的に言うと、曲の中でガラリと雰囲気が変わる部分です。曲を聴いていて、「ここだけなんか雰囲気が違うなぁ」と感じたことはないでしょうか。このような、”それまで登場しなかった新しいメロディ”の部分がCメロです。
先ほど解説した通り、日本のポップスはAメロ+Bメロ+サビがひとかたまりになっていて、それを繰り返して1番、2番…となっていることが多いです。ところがCメロは、AメロやBメロとも、サビとも異なるメロディーになっています。
今回例として挙げている「マリーゴールド」でいうと、2:50「遥か遠い場所にいても…」~3:08「…ありますように」の部分がCメロに当たります。↓(2:50~再生されます。)
こんなふうに、曲を聴いていて新しいメロディーが登場したら「これはCメロだ」と考えましょう。ただ、曲によってはこのCメロがない場合もあります。
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海外では通じない!Aメロ・Bメロ・サビ…は日本独自のもの
ここまで曲の構成を表す言葉をご紹介してきましたが、実はこれらの言葉は日本独自のものです。つまり、海外の曲の構成では、これらのような言葉が使われることはないのです。
そのため、洋楽の構成を確認したい時に、使われている言葉が異なって戸惑ってしまうことがあります。そうならないように、下の図で呼び方の違いを確認しておきましょう◎
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楽譜におけるリハーサルマークとの違い
最後に、今回ご紹介したAメロ・Bメロ等のアルファベットに関して、時々ある勘違いについて解説しておきます。
楽譜に、次の青丸で囲ったようなアルファベットが書かれていることがあります。
これをAメロ・Bメロ・Cメロの表記だと勘違いしてしまった、という声を時々耳にします。ですが、基本的にAメロ・Bメロ・Cメロ・サビというような言葉が、楽譜に記載されることはありません。あったとしてもそれは「Aメロ」「Bメロ」というように表記されます。
このアルファベットは「リハーサルマーク」といって、曲の雰囲気が変わる所に付けられています。バンドなどで練習する時に「次はリハーサルマークCの所から合わせよう!」というように、意思疎通をしやすくするための印です。ですので、Aメロ・Bメロ・Cメロ等を示したものではないことを覚えておきましょう。
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音楽のAメロBメロCメロ、サビとは?歌・曲の構成の言葉の意味:まとめ
今回は曲の構成をあらわす言葉について解説してきました。
・日本のポップスなどの構成は、Aメロ・Bメロ・サビをひとかたまりとして、それを繰り返して1番・2番…となっていることが多い。Aメロ・Bメロ・サビ・Cメロが歌のある部分で、イントロや間奏、アウトロは基本的には歌は入らない。
・イントロは歌が始まるまで、アウトロは歌が終わってからの演奏だけの部分のこと。
・Aメロは、歌が始まってから、少し雰囲気が変わるBメロの直前までを指す。Bメロは、その後のサビ直前までの歌の部分を指す。
・サビはCMなどで使われる、最も盛り上がるところ。
・曲の途中に入る、歌のない伴奏だけの部分は間奏という。例えば、1番と2番の間、ギターソロの部分がそれにあたる。
・Cメロは、それまで出てこなかった全く新しいメロディーの部分。曲によってはないことも少なくない。
・曲の構成を表すこれらの言葉は日本独自のものであるため、洋楽などは異なった構成の表し方をする。
・楽譜のリハーサルマークのアルファベットのことではないので、楽譜を読む場合は注意しよう。
これらの言葉や曲の構成を理解しておけば、音楽の話をする時にスムーズです。さらに、この構成をもとにすれば、自分で曲を作ったり詞を書いたりする時にも役立ちます。
この記事が参考になれば嬉しいです。
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B型さん
