「作曲」「編曲」の意味とは?2つの違いは?どこまでが「作曲者」?

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こんにちは!シンガーソングライターのB型さんです。

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作詞・作曲・編曲の「作詞」はわかるけど、「作曲」と「編曲」ってどう違うの?と悩む人は多いですよね。

これらは、基本的に分けて表記されます。これを知ることで、曲を作った時に、作曲者や編曲者の表記に悩まずに済むでしょう。

今回は、「作曲」と「編曲」の違いについて解説していきます。

↓この記事の内容を動画でも解説しています。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。

「作曲」とは?

「作曲」とは、基本的に「主旋律(しゅせんりつ)」を作ることと言えます。「主旋律」とは、曲の中で、最も目立つメロディのことです。これは、歌のある曲でいうと、ボーカルが歌うメロディのことを指します。

つまり、メインとなるメロディを考えるのが「作曲」ということです。

ですから、鼻歌で作ったとしても、それが「メインのメロディ」であるならば「作曲」と言えます。

「編曲」とは?

「編曲」とは、「伴奏(ばんそう)」を付けることです。「伴奏」とは、メロディに合わせる楽器演奏のことです。

あなたがいつも聴いている音楽でも、様々な楽器が使われているでしょう。例えば、ギターやベース、ドラムなどが代表的です。その他、ピアノやキーボード、オーケストラで使用するような楽器が使われていることもありますよね。

これらの演奏を付け加えるのが「編曲」です。流通しているCDなどの音源のほとんどに、この「伴奏」がついていますよね。あの形に、音源を完成させる作業とも言えるでしょう。

この「編曲」の時に、どのような伴奏を付けるかによって、曲の印象は大きく変わります。

例えば、同じメロディでも、伴奏をバンドサウンドのロックな感じにするのか、ピアノのシンプルなものにするのかでイメージが異なります。

このことからわかるように、「編曲」は曲のイメージを左右する、大きな役割を担っているのです。

作曲と編曲の違い

「メロディ」か「それ以外」かの違い

「作曲」と「編曲」の大きな違いは、「主旋律となるメロディを作るか」「それ以外を作るか」です。

このことは、バンドで考えてみると理解しやすいでしょう。

私もバンドで活動していた時、「作曲」と「編曲」を別の人が担当する方法で曲を作ることがありました。

その方法は、メンバーの1人である「A」が鼻歌で歌ったメロディに、メンバー全員でそれぞれのパートの演奏を付けていくというものです。この場合の作曲者は、メロディを考えた「A」となります。そして、編曲したのは「バンドメンバー全員」ということになります。

作曲と編曲にはこのような違いがあります。

求められる能力の違い

また、「作曲」と「編曲」には、それぞれ求められる能力も異なります。これらを順に解説していきます。

作曲に求められるのは「センス」

「作曲」には、人の心をとらえるような、キャッチーなメロディを考え付くことができる「センス」が求められます。

たくさんの知識を持っていれば、キャッチーなメロディを考え付くことができるようになるわけではありません。

これは、ファッションもそうですよね。

例えどんなにたくさんのブランドや服などを知っていても、「センス」がなければ、おしゃれな着こなしはできません。ただ、良いTシャツとジーンズをはいていれば、おしゃれなのではありませんよね。それが「良い感じに見えるか?」ということを判断する「センス」が必要です。

おしゃれになるためには、素敵な着こなしをたくさん見ることで「センス」を磨いていくことが必要になります。

これと同じように、作曲をするには、良い音楽をたくさん聴くことでセンスを磨いていくことが必要となります。

編曲に求められるのは「経験」や「知識」

「編曲」には、「経験」や「知識」が必要です。先ほど、作曲は「センス」を頼りに、感覚的に行うものであると解説しました。これに対して、編曲をする時には様々なことを考える必要があります。

例えば、「ここにこういう音を入れると良いな!」「ここはこんなリズムにしよう!」というようなことです。これは、経験や学んできたことなど、自分の中に蓄積してきたものを出していく作業と言えます。

もちろん「センス」が全く必要ないということではありません。ですが、新しいものを考え付く「センス」よりも、「経験」や「知識」がものを言うということです。

先ほどのファッションの例で言えば、こちらはスタイリストのような存在と言えます。スタイリストは、ただのTシャツとジーンズのファッションでもいろいろなことを考えます。

例えば、「どこのブランドのものが良いのか」、「靴はどのようなものにするのか」、「そこにストールやブローチなどを加えるのか」というようなことです。そうして、ただのTシャツとジーンズ姿を、洗練されたものに完成させていきます。

このスタイリストのように、あらゆる「知識」や「経験」を総動員して、曲を完成させていくのが「編曲」の作業なのです。ですから、編曲をするためには、たくさんの経験と学びが必要となります。

一見、似たような言葉の「作曲」と「編曲」ですが、このような違いがあるのです。

まとめ

ここまで、「作曲」と「編曲」について解説してきました。

・「作曲」は、主旋律となるメロディを作ること。

・「編曲」は、メロディに伴奏を付けること。

・これらの違いは、「メロディを作る」か「それ以外を考える」か。

・作曲には「センス」が、編曲には「経験」「知識」が求められる。

これらのことを知っておくと、作曲者や編曲者の表記に困らずに済みます。また、自分に必要な力を磨いていくことができるようになります。

それでは、最後までお読みくださりありがとうございました!

B型さん

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