歌う時の基本姿勢をイラストや写真で解説

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こんにちは!シンガーソングライターのB型さんです。

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歌う時ってどんな姿勢が良いんだろう?と思うことがありますよね。

これには、基本となる姿勢があります。これをマスターすることで、発声がしやすくなり、歌がうまくなります。

今回は、歌う時の基本姿勢を解説します。

↓この記事の内容を動画でも解説しています。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。

歌う時の姿勢を学ぶべき理由

基本姿勢を知る前に、なぜこれを学ぶ必要があるのかを理解しておきましょう。

その理由は、「能力を最大限に発揮できるようになるため」です。これを学ぶことで、歌う時に使う筋肉と体のリラックス加減を知ることができます。その結果、能力を十分に発揮できる、というわけです。

この基本姿勢が身に付くと、どのような姿勢でもうまく発声することができるようになります。そうなれば、歌うこと自体がもっと楽しくなります。

これに対して、「歌う時の姿勢なんてなんでも良い」という意見もあります。しかし、歌う時に使う筋肉や体のリラックス加減を知らずにいると、能力を十分に発揮することができません。それは、不必要な筋肉を使ったり、無駄な力が入ってしまったりするからです。

これでは、体に負担がかかります。その結果、喉を痛めたり体が凝ったり、という不調が出ます。そうすると、歌うことが楽しくなくなってしまいます。

私も、初めはこれを知らずに歌っていました。その時は、次のような問題を抱えていました。

・歌っているとあごが疲れたり、痛くなったりする。

・肩がこる。

・長時間歌っていると疲れる。

・高い声を絞り出すように出していて、苦しそうになる。

そこで、基本姿勢について学ぶことにしたのです。その結果、これらの問題が解消されたのです。

このことから、様々な問題は、独自の歌い方による癖から生まれていたことがわかりました。この姿勢を学ぶことで、歌う時に使う筋肉やリラックス加減を知ることができました。そして、どんな姿勢の時でも同じように発声できるようになったのです。

このような理由から、歌う時の基本姿勢を学ぶことは大切だと言えるのです。

歌う時の基本姿勢

それでは、歌う時の基本姿勢を解説していきます。まずは全体図を見てみましょう。

この姿勢では、体全体をリラックスさせることができます。つまりこれが、体の一部に、力や体重がかたよる事のないバランスの良い姿勢なのです。

この姿勢を作る時のポイントを順に解説していきます。実際に、この順番で姿勢を作っていくとわかりやすいでしょう。

足を開く

まず両足は、自然に開きます。目安としては肩幅くらいです。

ですがこの時、「肩幅に開こう」と考える必要はありません。これはあくまで目安です。

最も大切なのは、“自然に”ということです。無理がない程度に開いてください。

この幅によって、体全体が安定するかどうかが決まります。全体がグラグラとした状態では、発声しやすい姿勢を作ることができません。なので、両足を開く幅が小さすぎても、大きすぎても良くないのです。

ですから、「楽で安定感がある」と感じるくらいに開いてみてください。

背筋を伸ばす

正しい姿勢を作るには、背筋を伸ばさなければなりません。ですが、猫背が癖づいていると、背筋を伸ばす感覚がわかりづらいことがあります。

そんな時は、「背骨」を意識すると良いでしょう。

この「背骨」は、ブロックのような小さな骨が積み重なってできています。背中から背骨をなでてみると、ボコボコとしているのがわかりますよね。これがそのしるしです。

これらを1つずつ積み上げることによって、背骨全体を正しい形にすることができるのです。

背骨を1つずつ積み上げていく作業は、次のように行います。

まず、前屈をします。そこから、次の例のように背骨を1つずつ積み上げていくイメージを持ちながら、ゆっくりと体を起こしていきます。

これで、顔が前を向いた時には、正しい姿勢になっている、というわけです。

この姿勢を体が覚えるまで、何度もやってみるのがおすすめです。

胸を張る

次に、胸を適度に張るようにします。

ここで、胸が閉じた状態になっていると、十分に空気を吸ったり吐いたりすることができなくなります。その結果、「息が続かない」などの問題が起こります。

ですから、次の例のように、胸を張ることが大切なのです。

この時、胸の適度な張り具合がわからない場合は、ラジオ体操の最後にやる深呼吸をしてみると良いでしょう。次のようなものです。

これをやってみて、最後にストンと手をおろした時の感覚が、これに当たります。このように、無理のない程度に胸を張ります。

丹田を意識する

背筋が伸びていると、おへその5cmくらい下のところが少し緊張し、硬くなります。その奥に「丹田(たんでん)」と呼ばれるツボがあります。その位置関係は次の通りです。

ここで上半身を支えるイメージを持ちましょう。言い換えると、ここを中心にして、背筋を伸ばす感じです。

これができていると、力を入れていなくても下腹部が緊張し、少し硬い状態になります。反対に、ここが意識できていないと、ふにゃふにゃとした感触になります。

このように「丹田」を意識し、そこを中心に背筋を伸ばしましょう。

膝を伸ばし、前方に体重をかける

膝は、痛く感じない程度に伸ばします。

そして、体重をやや前方にかけます。下の図の赤丸あたりで、体を支える感じですね。

この感覚を理解するには、2~3cmのヒールのある靴を履いている状態をイメージすると良いですよ。実際に履いてみるのもおすすめです。

あご

あごは、下の例のように自然に引きます。

次のように、上げ過ぎても引きすぎてもいけません。

目線がまっすぐになる程度、と覚えておくと良いでしょう。

全体的に意識すること

全ての形が整った後意識することは、2つあります。1つ目は、次の写真のように、頭のてっぺんが上から糸で吊られているような感覚で背筋を伸ばすこと。

2つ目は、体全体をリラックスさせることです。この時、おへそ下の「丹田」だけが緊張した状態になっています。

これらを意識して、基本姿勢を作ります。

基本姿勢を作る時に、下の写真のような、全身が写る姿見(すがたみ)や窓ガラスなどで確認しながらやるとわかりやすいですよ。

普段の意識の仕方

歌の練習時以外にも、普段から良い姿勢を意識し、これを癖づけていきましょう。

私は、アルバイト中や電車待ちなど、日常の空き時間に取り組んでいました。この基本姿勢を何度もやってみることで、体全体をリラックスさせ、丹田で上半身を支える感覚を覚えたのです。また、座っている時にも、これを意識しました。

こうすることで、普段の姿勢も良くなり、発声しやすい体をつくることができたのです。

このように日常でも意識することで、早く歌いやすい体を作ることができるようになります。

まとめ

今回は、歌う時の姿勢について解説してきました。

要点は次の通りです。

・歌う時に使う筋肉やリラックスさせるところを、体で覚えるために「基本姿勢」を学ぶことは必要である。

基本姿勢は、次のように作ります。

・両足を自然に開く。

・背骨を積み上げるイメージで、背筋を伸ばす。

・深呼吸の後のように、リラックスした状態で、自然に胸を張る。

・丹田で上半身を支えるイメージを持つ。

・膝は自然に伸ばし、体重はやや前方にかける。

・目線がまっすぐになるように、あごを自然に引く。

・体全体をリラックスさせ、丹田だけは緊張した状態にする。

・普段から、基本姿勢を心掛ける。

基本姿勢をマスターすることで、発声がしやすくなり、歌がうまくなります。さらに、歌うことがより楽しくなります。

それでは、最後までお読みくださり、ありがとうございました!

B型さん

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