ギターのチューニングに使われる“チューナー”。「チューナーって色々あるけど、違いが分からない…。」と疑問をお持ちではありませんか?
その中には、“クロマチックチューナー”と“ギター用チューナー”があります。これらの違いを理解しておけば、いつもと違うチューナーを使う時も混乱せずに済みます。それに、「今自分に必要なチューナーはどちらか」が分かります。
今回は“クロマチックチューナー”と“ギター用チューナー”について解説していきます。
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ギター用チューナーとは?
まずは、比較的使い方が分かりやすいギター用チューナーをご紹介します。このチューナーは、各弦をどこも押さえずに鳴らした音、つまり“開放弦の音”だけに反応するように作られています。
例えば、6弦は開放弦を[E(ミ)]の音に合わせますが、これとかけ離れた音が鳴っている状態では反応しません。だから、チューナーが反応するところまで近づけていき、そこから針が真ん中に来るところまできっちりと合わせていく、という使い方をします。合わせるべき音以外の音には反応しないので、初心者さんでも使いやすいチューナーです。
「だったらクロマチックチューナーなんて使わず、これだけで良いのでは?」と思うかもしれません。私もそう思っていましたが、ギターを演奏しているとこれでは対応できないシーンが必ず出てきます。そういった場合にでも対応できるのが、次にご紹介する“クロマチックチューナー”です。
では、その「“対応できないシーン”とは何か」というところですが、例えば“カポタスト(カポ)を付けた時”です。
カポは、曲全体の高さ、つまり“キー”を変える時に使うギターグッズです。”キーを変える”とは、カラオケで自分の歌いやすい高さに調節するあの作業のことです。
カポを使えば、それがギターでも簡単にできるのです。このカポは以下の写真のようにネックの各フレットに平行に付けて使用します。
これを付けるとチューニングが少し狂ってしまうため、装着後に再度合わせる必要があります。この状態でのチューニングでは、合わせる音が、カポなしの時とは異なります。そのため、「6弦はEの音」と設定されてしまっているギター用チューニングでは合わせられない、という事になるのです。
ものによっては、カポを付けた場合にも使えるモードが入っているチューナーもありますが、全てのフレットに対応しているわけではなく、限界があります。
また、変則チューニングで演奏する時には使えないというデメリットもあります。変則チューニングとは、通常とは異なる音に合わせることです。
通常は6弦から1弦まで順にE・A・D・G・B・Eの音に合わせます。ドレミで言うと「ミ・ラ・レ・ソ・シ・ミ」です。ギター用チューナーは、この音に合わせるよう作られています。
その一方で、これらの音に合わせないこともあります。例えば、全部の弦を半音下げて「D#・G#・C#・F#・A#・D#」にしたり、「D・A・D・G・A・D」に合わせたりすることもあるのです。これを変則チューニングと言いますが、このような場合には、ギター用チューナーでは対応できません。
これらのような様々なシーンでも臨機応変に使えるのが、次に解説するクロマチックチューナーです。
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クロマチックチューナーとは?
クロマチックチューナーの“クロマチック”とは、“半音階の”という意味です。つまり、クロマチックチュ-ナーは、半音階ずつの音に反応することができるものということです。これだけではまだ分かりにくいので、もう少し堀り下げて解説していきます。
基本的に音は12段階に分けられ、それらの音は半音違いで並んでいます。このことは、以下のようにピアノの鍵盤で考えると分かりやすいです。
これを見ると、音階が「C・C#・D・D#・E・F・F#・G・G#・A・A#・B」と、全部で12個あることがわかりますね。これらの半音違いの12個の音全てに反応するのが、クロマチックチューナーの特徴です。つまり、どんな音が鳴っていても「今この音が鳴っていますよ」という表示が出るのです。
このため、クロマチックチューナーを使う場合は、各弦を何の音に合わせるのか、つまり「6弦=E 5弦=A 4弦=D 3弦=G 2弦=B 1弦=E」ということをしっかりと覚えておく必要があります。
そして、それらの音が今鳴っている音から高いのか低いのかを理解していなければ、クロマチックチューナーを用いてチューニングすることが出来ません。
これと比較して、ギター用チューナーで反応するのは各弦の音のみです。つまり、6弦=E 5弦=A 4弦=D 3弦=G 2弦=B 1弦=Eの音にしか反応しないのです。これ以外の音が鳴っている時は反応しないということです。
そのため、“どの弦を何の音に合わせるのか”を覚えていなくてもチューニングができるのです。これだけ手軽だから、初心者さんにも使いやすいということなんですね。
ただ、先述の通り、ギター用チューナーでは対応できない場合があります。カポを使ったり、変則チューニングをしたりする場合です。こういった場合は、12音階すべてに反応してくれるクロマチックチューナーが必要になります。
また、どのような音にも反応するので、ベースやウクレレなど、別の弦楽器のチューニングにも使うことが出来ます。このようにクロマチックチューナーは幅広く使えるため、ギター界では広く一般的に使われています。
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ギター用とクロマチックチューナーどっちを使えば良い?
では、「自分はどちらを使えば良いか?」と悩んでしまう人もいますよね。この答えは1つではありません。
例えば、「いずれはクロマチックチューナーが必要になるのなら、初めからクロマチックチューナーで」という考え方も1つでしょう。
一方で、「音階を覚えるのは後で、まずはとにかく演奏の楽しみを味わいたい」という人もいますよね。それに、ギターを始めたばかりの頃は覚えることが多く、各弦の音を覚えるのが大変で練習が進まない人もいるでしょう。
そういう場合は、まずギター用チューナーを使い、慣れてきたらクロマチックチューナーを取り入れて、音階を覚えていくのも良いです。
ギターを演奏していく上で、音階についてはいずれ理解していく必要があります。その勉強を初めにするのか、少しギターに慣れてからするのかで考えてみると、今必要な方はどちらかが見えてくるのではないでしょうか。
また、ギター用チューナーモードとクロマチックモードに切り替えられるものもあるので、そういったものを選択肢に入れるのも1つの方法でしょう。
尚、これらのチューナーの使用方法については「ギターのチューナーの使い方!チューナー別のチューニング方法を解説」で詳しくお話しています。
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ギターの“クロマチックチューナー”とは?:まとめ
ここまで、ギター用チューナーとクロマチックチューナーとはどのようなものかを解説してきました。
・ギター用チューナーは、6本の弦の音にしか反応しないため、各弦の音を覚えられていない初心者さんでも使いやすい。
・クロマチックチューナーは半音違いの12音階全ての音に反応するため、各弦の音を覚えられていないと使えない。ただ、その分カポを付けたり、変則チューニングを用いたりする場合にも使える。その他、ベースやウクレレなどの他の弦楽器にも使え、幅広く使えるため、ギター界ではこちらの方が一般的。
・初めからクロマチックに慣れるのも良いが、初めはギター用を使用し、その後ステップアップする方法も1つ。頑張れそうな方を選ぶ。ギター用とクロマチックのモードを切り替えられるタイプもある。
クロマチックチューナーとギター用チューナーの違いを理解しておけば、今選ぶべきものが見えてくるでしょう。
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この記事が参考になれば嬉しいです。
B型さん