「ギターのチューナーの使い方が分からない!」とお悩みではありませんか。
アルファベットや数字表記の意味が分からず、困っている方も多いと思います。
ただ、チューナーの表示は一度理解してしまえばそんなに難しいことはありません。今回は、チューニングに必要な知識とチューナーの種類別の使用方法について解説していきます。
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もくじ
ギターのチューナーの種類は2種類
ギターのチューナーには、大きく分けて「ギター用チューナー」と「クロマチックチューナー」の2種類があります。これらにはそれぞれ特徴があり、使い方も異なりますので、各チューナーごとに特徴とチューニング方法を理解しておきましょう。
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ギター用チューナー
まずは、初心者さんによくおすすめされる”ギター用チューナー”から解説していきます。
ギター用チューナーの特徴
ギター用チューナーは、ギター専用のチューナーです。文字通り、ギターのチューニングにしか使えません。
色々な楽器のモードを搭載しているチューナーの場合は、ボタンで切り替えると、画面に「GUITAR」「VIOLIN」「UKULELE」「BASS」等、各楽器の名前が出てきます。ここを「GUITAR」に合わせて使います。
ものによっては、これらを「G」「V」「U」「B」と頭文字で表記するものもあります。
実際にチューニングを始めていく前に、ギターの各弦を何の音に合わせるかを知っておきましょう。ギターのチューニングをする時は、6本の弦をどこも押さえずに鳴らした音、つまり“開放弦”の音を、6弦…E 5弦…A 4弦…D 3弦…G 2弦…B 1弦…Eの音に合わせていきます。実際に抱えた状態だと、次の写真のようになります。
このアルファべットは音の名前を表しています。「ドレミファソラシド」はイタリア語で、これを英語表記にすると「CDEFGABC」となります。つまり、ギターの弦は6弦から順にE(ミ)・A(ラ)・D(レ)・G(ソ)・B(シ)・E(ミ)の音に合わせる、というわけです。
ギター用チューナーの大きな特徴は、この「EADGBE」の音のみに反応するという点です。これは、各弦の音とは全く違う音が鳴っても反応しないという事です。ですから、ギター用チューナーでは「EADGBE」しか表示されないのです。
ギター用チューナーを使ったチューニング方法
チューニングを始める前に、周波数が440Hz(ヘルツ)に合っているかを確認しておきましょう。これは次の図のように表示されています。
ここが441や439のように、別の数字になっていたら、ボタンを押して440に合わせましょう。なぜなら、440Hzが世界基準になっているからです。余談ですが、ピアノやフルート等は442Hzに合わせるため、これらの楽器と一緒に演奏する場合はここを442に合わせます。
ただ、そもそも周波数の表示がなく、調節できないタイプのものもあります。このようなものは、すでに440Hzに設定されているので気にしなくてOKです。では、これらのことを踏まえて実際にチューニングをしていきましょう。
まずは一番太い6弦から合わせていくと分かりやすいです。この弦は先述の通り「E」の音に合わせます。この音に近い音が鳴っていれば、針が左右に振れます。
下の図のように針がピッタリ真ん中に合った状態が、チューニングできた状態です。
この時、「E」のアルファベットだけが表示されるものと、「6E」のように表示が出るチューナーもあります。これは「6弦はEの音」であることを示しています。
もしここで、次の写真のように真ん中より左に振れれば、「Eの音よりまだ低いですよ」という事ですから、ペグを反時計回りに回して、音を上げましょう。
逆に、真ん中より右に振れれば、「Eの音より高くなってしまっていますよ」という事です。
こうなった時は、ペグを時計回りに回して緩め、音を低くします。この時、ペグを多めに緩めて、音を上げていく方向で合わせていくようにしましょう。つまり、一度針が真ん中より左に振れるくらいに緩めてから、もう一度締める方向で合わせていくという事です。
こうすることでチューニングが狂いにくくなるので、ぜひ覚えておいてください。
この調子で、下に向かって5・4・3・2・1弦の順で合わせていきます。チューナーによっては、6E・5A・4D・3G・2B・1Eというように、アルファベットと一緒に数字が表示されることもあります。これは「6弦はEの音に合わせる」「5弦はAの音に…」という事を表しています。
次の写真のように、全てのペグがヘッドの片側にあるギターは、6~1弦まで同じ要領で合わせていきます。
ただ、次の写真のように、ヘッドの両側にペグが付いている場合は、回す方向に少し注意が必要です。
ギターを抱えた時に上にくる太めの弦、つまり6・5・4弦は、ペグを反時計回りに回すと音が高くなります。一方、下の細い3本の弦、つまり3・2・1弦のペグは、上から見て時計回りに回すと音が高くなります。この点が反対なので、慣れない内は特に注意しましょう。
ペグを回す方向については「ギターのペグを回す向き、方向・チューニング時のペグの回し方」で詳しく解説しています。
全ての弦をチューニングできたら、もう一度6本の弦の音を確認しましょう。なぜなら、ギターはチューニングが狂いやすい楽器だからです。チューニングをしている間に、前に合わせた弦が狂ってしまっている…という事もよくあります。
チューニングは2、3周することで、より正確になることを覚えておいてください。
ギター用チューナーの弱点
ギター用チューナーは、表示されるアルファベットが限られているため、初心者さんにも使いやすいです。ただ、その一方で弱点もあります。それは、「音を高くすれば良いのか、それとも低くすれば良いのかが分からなくなってしまうことがある」という事です。
このような事態に陥った時に、勘だけを頼ってペグを締めたり緩めたりしていると、弦が切れてしまうことがあります。私自身、この状態でパニックになって、弦を切ってしまったことが何度かありました。
そんな時にはペグをたくさん緩めて、音を思いきり下げてください。そこから少しずつペグを締めて、チューナーが反応するまで音を高くしていきましょう。
少し時間のかかる作業にはなりますが、焦って弦を切ってしまうと余計に時間がかかることになるので、焦らずやってみてください。
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クロマチックチューナー
次に、ギター演奏者の中で広く一般的に使われている”クロマチックチューナー”について見ていきましょう。
クロマチックチューナーの特徴
クロマチックチューナーは、ギター用のものとは異なり、鳴っている全ての音に反応するのが大きな特徴です。
例えば、ギター用のチューナーで6弦を合わせるとします。その時「6弦のE」から離れた音が鳴っていると、ギター用チューナーは反応しません。それは、先述の通り、6本の弦の開放弦の音にしか反応しないよう作られているからです。
一方、クロマチックチューナーは「今鳴っている音が何か」を表示します。なので、それを見て、目標の音が高いのか低いのかを判断して合わせていきます。
それを判断できるようにするためには、音の並びをきちんと理解しておかなければなりません。音の並びは、ピアノの鍵盤の並びをイメージしていただくと分かりやすいしょう。
ピアノの鍵盤は白鍵のドレミファソラシドの音と、その間の黒鍵ド#レ#ファ#ソ#ラ#の音があります。これをすべてアルファベットで表すと次のようになります。
クロマチックチューナーの表示も、この「C・C#・D・D#・E・F・F#・G・G#・A・A#・B」の順番で上がったり下がったりします。だから、クロマチックチューナーを使う時は、このことを覚えておかなくてはなりません。
クロマチックチューナーのアルファベットの順番について
音階を表すアルファベットは、同じ音でも使うチューナーによって、異なる場合があります。例えば、C#という音は、Cの半音上の音のことです。一方、Dから見ると、Dの半音下の音ともいえます。なので、C#をD♭と表記するものもあるという事です。
使用するチューナーによっては「C・D♭・D・E♭・E・F・G♭・G・A♭・A・B♭・B」の順番で出てくるものや、#と♭の表記が混ざっているものもあります。
このような場合は、どの音がどの音に当たるのかを確認してチューニングを行ないましょう。
クロマチックチューナーを使ったチューニング方法
チューニングを始める前には、ギター用チューナーのところでもお話したように、まずは周波数が440Hzに合っていることを確認しましょう。
では実際にチューニングしていきます。例えば、6弦を合わせるとします。先述の通り、6弦は「E」の音に合わせます。
まず6弦をどこも押さえない開放弦の状態で弾くと、何らかのアルファベットが表示されます。今回は以下のように「D」という表示が出ました。
針が右に振れているので、これは「今鳴っているのはDという音に近いですが、それより少し高いですよ」という意味です。“D”は、目標の“E”の音よりも低いので、ペグを反時計回りに回して音を上げていきましょう。
ペグを回していくと、次のように表示が変わり“E♭”となりました。これはD♯と同じ音です。
もう少し上げていくと、次のように“E”の表示が出るはずです。
ですが、まだ針が左に振れているのでもう少しペグを回し、針が真ん中にぴったりと合うところまで音を上げていきましょう。ここまで来たら、慎重に少しずつ回してくださね。次の写真のようになればOKです。
ここでもし、真ん中より右に振れてしまったら、それは「目標の音より少し高いですよ」という事なので、音を下げる必要があります。こうなった時は、ペグを時計まわりに回して音を下げます。ただし、こうなった時は、次のように針が真ん中よりも左に振れるくらいまで一旦音を大きく下げましょう。
そしてまた、そこから音を上げていく方向で合わせていきます。こうすることで、狂いにくいチューニングをすることができます。
先述の通り、ペグを回す方向に注意しながら、5弦から1弦まで同じ要領で合わせていきます。
全ての弦を合わせたら、ギター用チューナーの所でも述べたように、各弦のチューニングをもう一度確認します。こうして、何周か確認して精度の高いチューニングにしておくと、気持ちよく演奏できますよ◎
ここまで解説してきた通り、このクロマチックチューナーは全ての音に反応します。このため、ベースやウクレレなどの他の弦楽器の“合わせるべき音”さえ覚えていれば、これらの楽器にも使えるのも特徴です。
その他、クロマチックチューナーは、ギターにカポを付けたり、通常のEADGBEに合わせるチューニングとは違った調律にする時にも対応できます。このためクロマチックチューナーの方がギター用のものよりも、一般的に広く使われています。
ギター用チューナーとクロマチックチューナーの違いについては「ギターのクロマチックチューナーとは?」で詳しく解説しています。
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色々な形のチューナー
ここまで、チューニングの方法が異なる2種類の“ギター用チューナー”と“クロマチックチューナー”について解説してきました。この他、チューナーには”形”にもいくつか種類があります。このことについても触れておきましょう。
形の違いは主に3種類あります。形が違うのは、それぞれ音を感知する方法が異なるためです。では、形の違いを順に解説していきます。
マイクで音を聞かせて使う“マイク式”チューナー
最も分かりやすいのは、チューナーに音を聞かせて、それで判別させるタイプです。以下の写真を見てください。
赤丸のところにMICとありますが、これはマイクのことです。つまり、ここで音を拾って反応するのです。
このタイプのチューナーの弱点は、ギター以外の周りの音を拾ってしまい、それに反応することもあるという点です。なので、近くで別の楽器の音が鳴っているような環境では、使いにくいです。
普段使う時は、できるだけギターとの距離を近づけて使用すると良いです。こうすれば、ギターの音だけに反応しやすくなります。
クリップタイプの“ピエゾ式”チューナー
最近最も人気が高いのは“クリップタイプ”のものです。これは、以下の写真のように、ギターのヘッド部分にクリップ部分で挟んで使用するタイプです。
これはギターの振動で反応しているので、騒がしい所でも使うことができ、場所を選ばないのが人気の理由です。このように振動で反応するタイプのものは、先ほどの“マイク式”に対して、“ピエゾ式”と言います。
エレキ、アコギともに使用できますが、特にアコギユーザーにとっては定番となっています。
ケーブルと繋ぐタイプ
上記の2つの他、チューナーとギターをケーブルで繋いで使用するタイプのものもあります。エレキギターユーザーにはお馴染みのタイプです。
使い方としては、ギターのジャックにケーブルの片側を差し込み、もう片方の先をチューナーの“INPUT”と書かれた穴に差し込みます。穴の位置は機種にもよりますが、次の写真の赤丸部分がそれにあたります。
ケーブルを差し込んで使えるギターには使えるので、エレキギターの他、エレクトリックアコースティックギターでも使用可能です。
ケーブルで繋ぐタイプには、その他に次のような形のものもあります。
こちらも先ほどのものと同じように“INPUT”の穴とギターを繋ぎ使用しますが、こちらはギターとアンプの間に繋ぎっぱなしにして使用することができます。以下のようなイメージです。
INPUTの他に、もう一つ”OUTPUT”という穴があるので、そことアンプをケーブルで繋ぎます。このように繋ぎ、足元に置いたままにすれば、練習中でもすぐにチューニングをし直しやすくなります。
このようにケーブルで繋ぐタイプは、精度の高さからもエレキギター界では人気です。
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ギターのチューナーの使い方!チューナー別のチューニング方法を解説:まとめ
ここまで、ギターで使用するチューナーの種類とそれぞれの使い方について解説してきました。
・チューナーは主に“ギター用チューナー”と“クロマチックチューナー”がある。
・ギター用チューナーは6本の弦のEADGBEの音にのみ反応する。針が真ん中にぴったりとくるように各弦を合わせる。
・クロマチックチューナーは12音全ての音(C・C#・D・D#・E・F・F#・G・G#・A・A#・B)に反応し、今何の音が鳴っているかを表示してくれる。アルファベットの表示方法はチューナーによって異なる場合があり、♭表記が混ざる場合もある。今鳴っている音が目標の音から低いか高いかを考え、針がぴったりと真ん中にくるよう合わせる。
・クロマチックチューナーはカポを付けた場合や、変則チューニングをする時にも使える。他の弦楽器にも使え、汎用性が高いので、広く一般的に使われている。
・ギターを抱えた時に上側にくる6~4弦のペグは、反時計回りで音が高くなり、時計回りで低くなる。下側にくる3~1弦は時計回りで音が高くなり、反時計回りで低くなる。
・目標の音より高くなってしまった場合は、一度ペグを緩めてから、音を上げていく方向で合わせていくと、後々チューニングが狂いにくい。
・チューナーの形状にも色々あり、マイクで音を聞かせるタイプやクリップのように挟むものがある。最近ではクリップタイプが主流。エレキギターやエレアコ等はケーブルで繋ぐタイプも使える。
チューニングは、慣れるまで少し時間がかかります。でも、今回ご紹介したチューナー別の特徴や、それぞれの使い方を知っておけば、チューニングはもう怖くありません。
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この記事が参考になれば嬉しいです。
B型さん