「作曲」は「才能」がなければできないのか?作曲者の3つの条件

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こんにちは!シンガーソングライターのB型さんです。

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作曲ができず、「自分には才能がない…」と思うことがありますよね。

ですが、本当に「才能」が必要なのでしょうか。また、作曲には「3つの条件」が必要です。

これらのことを知っておくと、余計な悩みに邪魔されず、作曲ができるようになります。

今回は、「作曲に才能は必要か」「必要な『3つの条件』とは何か」を解説していきます。

↓この記事の内容を動画でも解説しています。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。

「才能がなければ作曲はできない」はウソ

しばしば、「作曲は才能がなければできない」と言われることがあります。ですが私は、これはウソだと考えています。

キツい言い方をするならば、これは「やらない人の言い訳」に過ぎないのです。なぜなら、「才能」という言葉は、何かを説明するには曖昧過ぎるからです。このように、実態のよくわからない言葉で「作曲ができない」と決めつけてしまうのは、無意味なことです。

これは、超一流ミュージシャンにおいても言えることです。彼らは「才能」があったから、素晴らしい曲が作れたわけではないのです。

彼らは、生まれてから何の情報もないままでも、天から与えられたものだけで曲が作れるようになったでしょうか。そんなはずないですよね。 すべて「努力」の結果です。

このことは、アメリカの大学の心理学教授である「アンダース・エリクソン」さんによっても、発表されています。

彼の研究によれば、「超一流」と呼ばれる人の中に、「生まれつきの才能」によってその地位にたどり着いた人は1人もいなかったということです。

これは、「才能」が何かをするために必要な要素ではないことを示しています。さらに、正しい方向で努力し続けた結果、「超一流」となったということなのだそうです。

このことから、「超一流」と呼ばれるミュージシャンも、それは「努力」の結果であることがわかります。その「努力」で磨かれたセンスが、光っているということなんですね。「才能があったからできた」という言葉は、その「努力」を否定するものに他なりません。

だから、「才能がないから作曲できない」という考えが、「努力」をしない人の言い訳であるといえるのです。つまり、「才能」という言葉は、後付けに過ぎないんですね。

私自身、「超一流」ではありません。でも、「作曲」をすることができています。ですが、特に生まれ持ったものだと感じたことは一度もありません。むしろ、試行錯誤で経験を積む中で、少しずつできるようになってきたと感じています。

自分自身の経験からも、生まれながらにして良い曲がポンポン作れるという人なんていない、と思っています。だから、作曲に「才能」は必要ないと言えるのです。

作曲者に必要な3つの条件

作曲に「才能」は関係ありません。ですが、作曲をする人に必要な「3つの条件」はあります。

私自身が、作曲ができるようになったのは、その条件を満たしていたからだと考えています。ここからは、その「3つの条件」を順に解説していきたいと思います。

音楽に触れる機会が多いこと

まず1つ目は、「音楽に触れる機会が多いこと」です。なぜなら、音楽を知らずに曲を作ることは不可能だからです。これは、どんな分野にも言えることです。

例えば料理研究家が、「何か新しいケーキを作ろう!」と考えているとします。この人が、たった1つの作り方だけしか知らなかったらどうでしょう?おそらく新たなレシピを生み出すために、多大な労力と時間を費やすはずです。

反対に、これまでたくさんのケーキの作り方を学び、様々なレシピが頭に入っていたとしたらどうでしょうか。これなら、「こういう作り方もできる」「こういう飾りつけもある」など、様々なアイデアを生み出すことができるでしょう。

これら2つの違いは、料理に触れる機会が「多かったか」「少なかったか」ということです。

これと同様に、たくさんの音楽に触れる機会が少ないほど、新たに生み出すことが難しくなります。

また、私自身もこれまでに音楽にたくさん触れてきました。

小さい頃から、音楽が流れていれば耳を傾けていたように思います。さらに、暇があれば音楽を聴いている、歌を歌っている、というような感じで生きてきました。このような積み重ねが、新たなアイデアを生み出すところに繋がっていると感じます。

ですから、作曲ができるようになるには、「音楽に触れる機会が多いこと」が1つの条件になるのです。

音楽がたまらなく好きであること

2つ目の条件は、「音楽がたまらなく好きであること」です。なぜなら、これによって、自然と音楽に触れる機会が増えるからです。

この「たまらなく」とは「ただ音楽をなんとなく聴くのが好き」というレベルではありません。「それじゃあ一体どのくらい好きならいいの?」と思いますよね。それは、生活の一部になってしまうくらいに、です。

私だけでなく、周りの作曲する人を見ていると、「たまらなく音楽が好き」という人ばかりです。彼らは、暇さえあれば音楽を聴いていたいし、演奏していたい、歌っていたいというような人ばかりです。

言い換えると、「放っておいても、気が付けば音楽に触れている人」です。

先述の通り、作曲するためには、たくさん音楽に触れる機会が必要です。ですが、「音楽にたくさん触れなければ!」と考えている人はいません。そのように考えながら音楽に触れる人は、おそらくそれを「苦」と感じるはずです。

ですが、作曲をする人は、そうは感じないのです。つまり、それを「苦」と感じないほど音楽が好きだということです。

もちろん、突発的に「もう音楽はつかれた!今日は聴かない!」と思うことはあります。でも、結局戻ってきてしまうんですね。気づけばまた音楽を聴いているし、歌っている、演奏しているのです。

これが楽しいからこそ、音楽に触れる機会は自然と多くなります。

その中で、ふとした時に「この曲のここがいい!」「こういう方法もあるのか!」という気づきがあるのです。このような経験を積み重ねることで、作曲のアイデアが浮かぶようになってきます。

ですから、作曲をするためには、このように「音楽がたまらなく好きであること」が1つの条件となるのです。

作りたいという強い意欲があること

3つ目の条件は、「作りたいという強い意欲」があることです。これが「ある」か「ない」かが、作曲が「できる」「できない」の大きな違いでしょう。

もしあなたが、「音楽をたくさん聴いているし、大好きなのに作曲できない。自分には才能がないのだ」と考えているなら、「作ってやるぞ!」という気持ちが足りていないのでしょう。

先述の通り、作曲は才能があるからするものではありません。なぜなら、「才能があるかないか」ということは、誰にも分らないからです。

現に、作曲をする人は「自分には才能があるから作る」とは思っていないでしょう。おそらく、「ただ作りたいだけ」、その意欲だけなのです。

私が初めて「曲」と言えるものを作ったのは、高校3年生の時です。それまでは、「ピアノもギターも下手だし、音楽の知識なんて皆無に等しいから、作曲なんてできない」と考えていました。でも、ギターを練習しているうちに「私も自分のオリジナルの歌を作って歌いたい!」という気持ちがどんどん大きくなりました。

そうして、「とにかく作ってみよう」と音楽の知識もないまま、自分にできる範囲で作ってみたのです。この時生まれた曲は、鼻歌だけで作ったものでした。その曲に、「ああでもない、こうでもない」とギターコードを当てはめて伴奏を付けていきました。

今でも基本的な作り方は変わっていません。ですが、初めての作曲は、今よりもはるかに長い時間を要しました。その中でも、「1曲を完成させたい!」という強い気持ちで、なんとか完成させることができたのです。

ここで「全然できない…もうやめよう、自分には才能がない」と諦めるか、「どうにか完成させたい!」と頑張るか、ここが分かれ道だったように思います。

ですから、作曲をしたいと考えている人は、その意欲を大切に、ぜひ1曲完成させてみてください。

初めての作品は理想どおりではないかもしれません。それで悲しくなることもあるでしょう。ですが、誰しも初めはそんなものではないでしょうか。何度も繰り返し作っていくうちに「センス」が磨かれ、納得のいく曲を作れるようになっていくのです。

そこで頑張り、1曲完成させることが、「自信」となります。

このような経験から、「作ってみたい!」という意欲は、作曲をできるようになるために重要な条件だといえるのです。

まとめ

ここまで、作曲者に必要な3つの条件について解説してきました。

・作曲に「才能」は関係ない。

・作曲者には、「音楽に触れる機会が多い」「音楽がたまらなく好き」「作曲したいという意欲」という3つの条件が必要。これがあれば、作曲はできるようになる。

これを心に留めておくことで、「自分には才能がない」という余計な悩みを払拭することができます。すると、作曲自体を楽しめるようになっていくでしょう。

また、ギターでの作曲方法を「ギター初心者でも作詞作曲!作曲の仕方・やり方、コードの付け方」で詳しく解説しています。参考にしてみてくださいね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

B型さん

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