こんにちは!シンガーソングライターのB型さんです。
歌う時の滑舌や発音があまりよくないと悩むことがありますよね。
滑舌はトレーニングによって鍛えることができます。その結果、綺麗に歌えるようになり、歌も上達します。
今回は、滑舌の良い発音になるためのトレーニング方法をご紹介します。
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もくじ
滑舌や発音によって歌のうまさが変わる理由
滑舌や発音によって、歌のうまさに「差」が付きます。
これは、それによって聴き手が「どれだけ歌の世界に浸れるか」に違いが生まれるからです。歌詞の内容がきちんと伝われば、聴き手は「良い歌だ」と聴き入ります。つまり、感動し、歌の世界に浸れるわけです。
反対に、歌詞が聞こえなければ、聴き手はその情景を想像することができません。それに集中できないために、音程やリズムの粗(アラ)が気になってしまいます。そうなるとうまくは聞こえません。
また、滑舌悪く、もごもごとした発音が、リズムを狂わせるということもあります。それが、さらに下手に聞こえてしまう要因となるのです。
ですから、歌がうまく聞こえるかどうかには、滑舌や発音が関係していると言えるのです。
トレーニング方法
滑舌を鍛えて、良い発音で歌えるようになるために有効なトレーニング方法を紹介します。
同じ音を続けて発音する
滑舌のトレーニングの代表的なものに、「同じ音を続けて発音する」というものがあります。これは、五十音すべての音を1文字ずつ発音するという、次のようなものです。
ああああああああああ
かかかかかかかかかか
ささささささささささ
たたたたたたたたたた
なななななななななな
はははははははははは
まままままままままま
やややややややややや
らららららららららら
わわわわわわわわわわ
「ア段」が終わったら、次のように「イ段」も行ってみましょう。
いいいいいいいいいい
きききききききききき
しししししししししし
ちちちちちちちちちち
にににににににににに
・
・
・
この「イ段」が終わったら、次は「ウ段」を…というように、五十音をひとつずつ発音します。これができたら、「がきぐげご」「ざじずぜぞ」などの濁音や半濁音の「ぱぴぷぺぽ」にも挑戦してみましょう。
この訓練をすることで、苦手な音がわかります。さらには、その苦手な音を出すために使う筋肉も鍛えることができます。その結果、滑舌が良くなるということなんですね。
五十音を読む
滑舌を良くするために、次のような五十音を読むトレーニングもあります。
あえいうえおあお
かけきくけこかこ
させしすせそさそ
たてちつてとたと
なねにぬねのなの
はへひふへほはほ
まめみむめもまも
やえいゆえよやよ
られりるれろらろ
わゑゐうゑをわを
また、同じような訓練に、次の「あめんぼの歌」を読むというものもあります。これは、アウンサーや劇団員などが行うトレーニングとしても有名です。
あめんぼ赤いなあいうえお
浮藻(うきも)に小えびも泳いでる
柿の木栗の木かきくけこ
きつつきこつこつ枯れけやき
ササゲに酢をかけさしすせそ
その魚(うお)浅瀬で刺しました
立ちましょラッパでたちつてと
トテトテタッタと飛び立った
なめくじのろのろなにぬねの
納戸(なんど)にぬめってなにねばる
鳩ポッポほろほろはひふへほ
日向(ひなた)のお部屋にゃ笛を吹く
マイマイねじ巻きまみむめも
梅の実落ちても見もしまい
焼き栗ゆで栗やいゆえよ
山田に灯(ひ)のつくよいの家
雷鳥(らいちょう)寒かろらりるれろ
蓮華(れんげ)が咲いたら瑠璃(るり)の鳥
わいわいわっしょいわゐうゑを
植木屋井戸換えお祭りだ
早口言葉
早口言葉の練習も効果的です。早口言葉とは、発音しにくい言葉を早く言うことで滑舌を訓練するものです。この訓練をすることで滑舌が良くなり、聞き取りやすい発音ができるようになります。
その早口言葉には、以下のようなものがあります。
バスガス爆発
生麦生米生卵
赤巻紙青巻紙黄巻紙
東京特許許可局
隣の客はよく柿食う客だ
この釘は引き抜きにくい釘だ
お綾や 八百屋におあやまり
赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ
坊主が屏風に上手に坊主の絵を書いた
この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから竹立てかけた
ですが、いきなりこれらを早口で挑戦するのではありません。ごまかして早く言えるようになっても意味がないからです。
まずは、確実に、綺麗に発音できる速さで言ってみましょう。そこから、速さのレベルを徐々に上げていきます。そして、最終的に早口で訓練します。
この時、文字を追うだけではなく、内容をイメージしながら言ってみましょう。例えば、「お綾や 八百屋におあやまり」なら、「お綾」が「八百屋に謝る」という場面を想像するということです。こうすることで、文字だけを追った場合よりも言いやすくなります。
このような訓練で、滑舌が鍛えられます。その結果、歌詞が聞こえやすい発音ができるようになるのです。
タングトリル
滑舌の良い発音には、タングトリルの訓練も有効です。タングトリルとは、舌を上あごに当てるようにして震わせることです。これは、巻き舌とも呼ばれます。
よく、ドラマなどのヤクザ役のセリフで「なんじゃコラァ!」というものがありますよね。あの、「コラァ!」のところで舌がグルングルンと回っている音も「タングトリル」です。
次のようなものですね。
このタングトリルの音は、舌の力が抜けていないと出すことができません。これを習得することで、喉や声帯の周りの筋肉が動かしやすくなります。その結果、滑舌も良くなります。
これを「ドゥルルルルルルルルル…」としばらく鳴らし続けたり、これで歌ってみたりする練習をします。すると、滑舌良い発音に近づけることができます。
このタングトリルのやり方や他の効果については、「タングトリル・リップロールとは?効果は?やり方のコツや練習方法」で、より詳しく解説しています。
表情筋をほぐす
表情筋をほぐすことも、滑舌良い発音に繋がります。表情筋とは、様々な表情を作る時に使う顔の筋肉のことです。
これをほぐすことで、顔の筋肉が動きやすくなります。その結果、聞き取りやすい、はっきりとした発音に繋がります。そのために、笑顔を作ったり、口を大きく開けたりする練習が有効です。
私は、次のような方法でこの表情筋をほぐしていました。
・口角を上げ、日ごろから笑顔で過ごす。
・大きな口を開けて五十音をすべて発音する。
この練習をした後は、表情筋がほぐれ、口が動きやすくなります。そして、喋りやすく、また歌いやすく感じます。
録音する
自分の歌を録音し、聞き取りやすい発音に改善していく方法もあります。これによって、課題となっている歌の発音を集中的に訓練します。
その方法は、録音した自分の歌を聞き、その中で「聞き取りづらい」と思う所を何度も練習するというものです。
この時ポイントとなるのが、初めはゆっくり発音するということです。こうして、はっきりと発音できる速さから始めます。
そして、それができるようになったら、もう少し速くしてみます。この繰り返しで、元の速さに近づけていきます。
私も、過去にこの練習方法で歌えるようになった曲がいくつかあります。その中の1つがポルノグラフィティの「サウダージ」という曲です。この曲の「想いを紡いだ言葉まで」という歌詞が、初めはうまく発音できませんでした。
リズムにうまく歌詞を合わせることができなかったのです。さらには、一音ずつが綺麗に発音できず、聞き取りにくい状態でした。そこで、この練習をしたことで、該当部分の歌詞をはっきりと発音できるようになりました。
この方法に、早口言葉や表情筋を鍛えるなどの訓練も加えて行うと、より効果的です。このように、他のトレーニングと一緒に行うことで相乗効果が期待できます。
歌詞を覚える
滑舌の良い発音で歌うためには、歌詞を覚えて練習することも有効です。それによって、発音の練習に集中することができるからです。ここで言う“歌詞を覚える”というのは、歌う際に口から自然と言葉が出てくるレベルのことです。
これは、歌詞を見ながら歌う場合と、見ずに歌う場合を実際に試してみるとわかりやすいでしょう。
歌詞を見ながら歌っている時は、文字を目で追うことに集中しています。この場合は、自分の発音を耳で聞いていない状態になります。
これに対して、歌詞を覚えて歌った場合は、自分の発音に耳を傾けることができます。そして、発音を改善するための練習に集中することができます。
このことから、滑舌の良い発音で歌うためには、歌詞を覚えて練習することが有効だと言えるのです。
まとめ
ここまで、滑舌の良い発音で歌うためのトレーニング方法を紹介してきました。
・滑舌の良し悪しで歌のうまさが変わる。
トレーニングの方法としては、
・五十音を一音ずつ続けて発音する。
・五十音を読む
・早口言葉を言う。
・タングトリルをする。
・笑顔を作ったり、大きな口で五十音を発音したりすることで表情筋をほぐす。
・録音し、発音の苦手部分を繰り返し練習する。
・歌詞を覚えて、発音の練習に集中できるようにする。
これらのトレーニングをすることで滑舌が良くなります。さらには歌自体が上達するでしょう。
それでは、最後までお読みくださりありがとうございました!
B型さん