「作曲は難しすぎる!」難しいと感じる原因と解決法

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こんにちは!シンガーソングライターのB型さんです。

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「作曲してみたいけど難しすぎ!自分には到底できない!」と悩む人は多いですよね。

これは、「作曲」に対する様々な思い込みが原因となっています。これらの先入観を払拭することで、作曲が身近なものになるはずです。

今回は、作曲が難しく感じる原因とその解決法について解説していきます。

↓この記事の内容を動画でも解説しています。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。

楽器が弾けない

作曲が難しく感じる1つ目の理由として、“楽器が弾けないこと”が挙げられます。

多くの人が、楽器を演奏できなければ作曲はできないと考えています。なので、作曲をするためには、まず楽器を練習しなければならないと考えます。このため、楽器が弾けない人にとっては、作曲は遠い夢のように感じ、「難しい」と感じてしまうのです。

ですが、楽器を弾くことができなくても、作曲をすることはできます。「そんなこと言われても、どうやって?」と思いますよね。

それは、「鼻歌」です。鼻歌でメロディを作ることも「作曲」なのです。あなたは、誰かが適当な鼻歌を歌っているのを聞いたことがないでしょうか。あれがまさに「作曲」なのです。

そもそも、「作曲」というのは「曲の中で最も目立つメロディを作ること」と言えます。なので、その部分を作れば、その手段が楽器であろうと鼻歌であろうと「作曲」になるのです。

私自身、このように鼻歌で作ることは多いです。このスタイルは、初めて作曲をした時からほぼ変わっていません。

いつも、「何気なく歌ってみたこの鼻歌を、1曲に仕上げてみよう」というところから作り始めます。その時は「ギターはこんなふうに演奏しよう!」などとは考えていません。ただ鼻歌で「フンフン~」と好きなように歌うだけです。

それを形にするには、楽器が弾ける人に演奏してもらう方法があります。その他、「DTM」といって、自分でパソコンを使って音楽を形にする方法もあります。

このように、楽器が弾けなくても作曲はできるのです。

楽譜が読めない、書けない

2つ目の理由として、“楽譜が読めない、書けないこと”が挙げられます。作曲をしている人は、楽譜が読める、書けるというイメージがありますよね。

もちろん、楽譜が読めたり書けたりできることに越したことはありません。ですが、別に楽譜の読み書きができなくとも「作曲」をすることはできます。

私自身、楽譜が苦手です。幼少の頃はピアノを習っていましたが、楽譜を読むのが大嫌いでした。

なので、新しい曲を習う時は、先生が弾くのを必死で覚えたものです。また、先生が弾いたメロディを楽譜に起こす、というレッスンも出来が悪く、大嫌いでした。笑

こんな調子でやってきたので、今でも楽譜の読み書きは苦手です。現在のレベルは、多大な時間と労力を使って、ようやく簡単な譜が書けるくらいです。ですからほぼ書きません。笑

こんな状態なので、私は今でも作曲をする時に楽譜に書くということをしません。そんな私でも、新しい曲を作り続けることができています。

それには、後で振り返った時にわかるように、何らかの形にしておくことが大切です。

それは、鼻歌を録音しておいたり、自分なりにメモしておいたりするということです。メモは、カタカナの「ドレミ」でもいいですし、押さえたコードの絵を書いても良いでしょう。

つまり、自分がわかるようにメモしておけば良いのです。この方法なら、楽譜の読み書きができなくても作曲することができます。

音楽理論がわからない

3つ目は、“音楽理論がわからないこと”が挙げられます。多くの人が、作曲にはこの「音楽理論」が必須であると考えています。

しかし、作曲をすることだけを考えると、「音楽理論」は必須ではありません。

これは、料理をするときのことを考えてみると、イメージしやすいかもしれません。

例えば、「肉じゃが」を初めて作るとします。この時、レシピが完璧に頭に入っていなくても、なんとなく料理を始めることができますよね。

例えば、「ジャガイモとにんじんと玉ねぎをむいて、切って…。鍋で煮るんだよな。醤油はどれくらいいるかな?確かみりんも入れるよな…」というように、お母さんが作ってくれたのを思い出しながら、作業を進めますよね。

このように作っていけば、レシピがなくとも、なんとか「肉じゃが」を作ることができます。また、レシピが頭に入っていないから、作ってはいけない!ということもありません。

もちろん、初めからレシピをしっかりと頭に入れて作り始める方法もあります。

その一方で、試行錯誤を重ねて「レシピ」を理解していくという方法もありますよね。

これと同じで、「音楽理論」を知らないから作曲をしてはいけないということはありません。この「肉じゃが」の例のように、とりあえず作ってみてその過程で理論的なことを学んでいくことも可能なのです。実際、私もそのような方法で作曲してきました。

理論など、難しいことは放っておいて「とりあえず作ってみよう!」の精神です。そうしてやってきて、ようやく今「音楽理論」を学んでみようかな、と思い始めたところです。

また、「音楽理論」は、“様々な音楽を調べてみたら、こういう傾向があったよ”ということを言葉で解説したものです。つまり、音楽があっての理論なのです。ですから、理論を知っていれば、便利ですよ!くらいにとらえておいても良いでしょう。

これらのことから、「音楽理論」を知らなくても、作曲はできると言えるのです。

アイデアが浮かばない

作曲が難しく感じる4つ目の理由が、“曲のアイデアが浮かばない”ということです。

けれども、作曲において「完璧に新しいアイデア」は必須ではありません。つまり、既存のアイデアを使う手もあるということです。

私も、自分でやってみるまでは、作曲とは「これまでにない全く新しい曲」を生み出すことだと考えていました。

ですが、実際に作っていく中で、リズムやコード進行などに「パターン」があることを知りました。つまり、世の中の曲にも、似ている部分を持ち合わせたものがたくさんあるということです。そこにオリジナルの部分が加わることで、新たな曲が生まれていくのです。

私は、ある人の話を聞いて、このことに確信を持つことができました。それは、バンド「DREAMS COME TRUE」のベーシストである中村正人さんのお話です。中村氏は、とあるラジオ番組で、次のようなお話をされていました。

「DREAMS COME TRUE」の曲に「決戦は金曜日」という作品があります。この曲ですね。

中村氏いわく、この曲は2つの洋楽を合体させて作ったものだそうです。そのうちの1つが、「Earth,Wind & Fire」というアメリカのバンドの「Let’s Groove」です。

これらを聞き比べると、「確かに!」と思われる方も多いでしょう。

その中村氏が、「Earth,Wind & Fire」のボーカル「モーリス・ホワイト」さんと対面された時、次のように告白されたそうです。

「私はあなたの曲をさんざんパクって今日本で売れちゃってます。」

音楽ナタリーより

それを聞いたモーリスさんは、このように答えます。

「それでいいんだ。」

「私もジョン・コルトレーンやFunkadelicやKool & the Gangからいろいろ盗んでる。そこにオリジナリティを足して次の世代に受け渡すのがお前たちの仕事だ。」

音楽ナタリー

この時中村氏は、

やっと父に許された息子のように、やっと神に許してもらったかのように

音楽ナタリーより

感じたそうです。この話を聞いて、私もなんだか肩の荷が下りたような気がしました。笑

このことからもわかるように、曲を作ると言っても、全く新しいものである必要はないのです。

例えば、好きな曲のコード進行などの伴奏だけ真似てみて、メロディは異なったものにするというようなことです。その他、リズムだけ、ベースラインだけを真似るという方法もあります。このように、好きな曲を参考にして作っても良いと考えると、作曲のハードルが少し下がるのではないでしょうか。

ただし、歌などの主旋律となるメロディを真似ると「丸パクり」という印象になってしまいます。なので、これは避けるのが無難です。

1曲を完成させられない

作曲を難しく感じる5つ目の理由は、“1曲を完成させられない”ということです。例えば、「サビだけ作ったけれど、AメロやBメロ、Cメロなどの他の部分が作れない」というようなことです。

これに対しては、「作れなければ作らなくて良い」というのが私の結論です。つまり、Aメロとサビだけでできているような、短い曲でも良いということです。

実際、「童謡」などは構成がシンプルなものが多いです。これを参考にすることで、もっと柔軟な考えで作曲することができるようになるのではないでしょうか。

ですから、一般的によく見られる曲の構成などは、あまり意識しないで良いでしょう。つまり、作ってみてできたものが「完成形」と考えて挑戦してみれば良いということです。

また、1曲を完成させられない原因の1つに、「忘れてしまって進まない」ということも挙げられます。

例えば、前から順に進めているが、作った部分を覚えられないために、なかなか1曲が完成しないというようなことです。

このような場合は、とにかく「書く、録る」ことが大切です。

例えば、1フレーズできたら、その時の音やコードを書き留めたり録音したりするのです。こうすることで、作った部分を忘れることを防げます。すると、曲作りを進めることができ、1曲全体を作りやすくなります。

以上のように、「一般的な構成にしなければ」と気負いせずに挑戦することで、1曲が作りやすくなります。また、書いたり録音したりしながら作曲すれば、少しずつでも完成させやすくなります。

自分には才能がない

作曲が難しく感じる6つ目の理由に、「自分には才能がない」と思っていることが挙げられます。しかし、作曲をするために「才能」は必要ではありません。なぜなら、この「才能」という言葉は、後付けにすぎないからです。

むしろ、作曲には「経験」が必要です。これは、たくさんの音楽を聴き、演奏し、作るという経験です。これによって、センスが磨かれ、作曲ができるようになっていきます。

例えば、ミュージシャンは、よく「曲が降ってきた」なんて言いますよね。それを聞いて、「才能だ!」と思うことがあるかもしれません。

ですが、この「曲が降ってくる」という状態は、何曲も作った経験で、ようやく見える境地です。ですから、初めからこの状態になると考えていては、作曲が難しく感じるのは当然です。

この作曲の才能については、「「作曲」は「才能」がなければできないのか?作曲者の3つの条件」で詳しく解説しています。

全てのミュージシャンは、作曲の「経験」を積んできています。だから「スゴイ曲」が作れるようになるのです。このことからもわかるように、完璧ではなくても、作曲の経験を重ね続けることが重要です。

ですから、「自分に才能があるかどうか」は考えずに、「作ってみたい」という気持ちを大切にチャレンジしてほしいと思います。

まとめ

ここまで、作曲が難しく感じる原因とその解決法について解説してきました。

・楽器が弾けなくても、鼻歌で作曲することができる。

・楽譜の読み書きができなくても、まずは自分にわかるようにメモしたり、録音したりすることで1曲を作ることができる。

・音楽理論がわからなくても、作曲に挑戦して良い。

・アイデアが浮かばなければ、既存の曲の真似をしても良い。

・1曲が完成させるのが難しいなら、童謡のようなシンプルな構成の曲でも良い。とにかく「書く・録る」を実行することで、少しずつ曲を完成させることができる。

・作曲に必要なのは、「才能」ではなく「経験」。

これらのことを知っておくと、作曲に挑戦しやすくなります。さらに、作曲が身近なものになっていくでしょう。

尚、 ギターでの作曲方法は「ギター初心者でも作詞作曲!作曲の仕方・やり方、コードの付け方」で詳しく解説しています。参考にしてみてくださいね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!

B型さん

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