アコースティックギターにピックは必要か?指弾きとの違いは?

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アコギって、ピックで弾く人と、ピックを使わずに指で弾く人がいますよね。

それを見て、「ピックを使うか使わないかの違いって何?」「ピックって必要なの?」と思われている方も多いのではないでしょうか。

これらの演奏方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。このことを理解しておくことで、「どのように演奏すれば良いのか」が分かるようになります。

尚、ナイロン製の弦が張られたクラシックギターは指で演奏することがほとんどですが、金属弦のフォークギターではピックを使う場合と使わない場合に分かれます。

今回はフォークギターを想定し、お話していきたいと思います。

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ピック弾きについて

ピックを使って演奏するメリットとデメリットを見ていきましょう。

ピック弾きのメリット

シャープな音と音量が出せる

まず1つ目のメリットは、音質と音量にあります。

ピックを使うことで、くっきりとした、シャープな印象の音質で演奏することができます。さらに、音量も大きくなり、迫力のある演奏ができます。

リズムがはっきりとした演奏ができる

2つ目のメリットは、リズム表現がしやすいことです。

先述の通り、ピックを使うことでくっきりとした印象の音が出ます。そのため、音の端切れも良く聞こえ、曲のリズムをしっかりと表現することができるのです。

例えば、ピックを使用して演奏した、以下の動画を見てみてください。

この曲は小気味よいリズムが特徴的です。もしこれを指で演奏したとしたら、1音ずつの響きがぼやけてしまうため、ここまでリズムをはっきり表現できなくなります。その結果、全体的にぼやーっとしたキレの悪い感じになってしまいます。

ですので、このようなリズムのキレが重要となる曲には、ピックでの演奏が向いているでしょう。

ピック弾きのデメリット

自由度が低い

ピック弾きのデメリットとして挙げられるのは、自由度が低いことです。

それは、弦をはじくのが1枚のピックの先だけになるため、様々な演奏方法を組み合わせるというようなことができないことが原因です。

ピックでの演奏方法としては、主に2つ挙げられます。

まず1つ目は、ストロークで演奏する方法です。ストロークとは複数の弦を一気に「ジャラン」と弾くような演奏方法です。例えば、1番上の6弦から最下の1弦まで、もしくは1弦から6弦まで全ての弦を一気に弾くというようなことです。

つまり、「ジャカジャカ」と弾くような演奏方法です。

2つ目は、アルペジオという演奏方法です。これは、左手でコードを押さえ、弦をバラバラに弾く奏法のことです。

これをピックで弾くと、基本的に1本ずつしか弦をはじけません。一方、後述する指弾きでは、指をバラバラに使えます。そのため、一番上の6弦と一番下の1弦のように、離れた弦でも2本同時にはじくことができるのです。

この問題の解消法として、ピックをもちながら使っていない指をバラバラに使って弾く方法もありますが、やや難易度が高いです。それに、ピックを持つために2本の指を取られてしまいますから、それだけ自由度も制限されてしまうことになります。

このように、ピック弾きだと音は強く、シャープにはなりますが、自由度が低いという事がデメリットとなります。

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指弾きについて

指弾きのメリット

柔らかい音を出せる

ギターを指で弾く場合のメリットの1つ目として、「柔らかい音」を出せるという事があります。

先述の通り、ピックで弾くとシャープで、くっきりとした印象の音になります。これに対して、指弾きでは角の取れた柔らかい音になります。

一口に「指弾き」と言っても、「爪を伸ばしてその部分で弾くか」、「爪は伸ばさず指先の肉の部分で弾くか」でも音の印象は異なります。

ただ、どちらの場合であっても、ピック弾きに比べると音はマイルドになる傾向があります。そのため、優しい印象になりやすいのがメリットの1つでしょう。

和音をバラバラに鳴らせる

2つ目のメリットは「指がバラバラに使える」という事です。

指弾きで使用する指は、主に親指・人差し指・中指・薬指です。指がバラバラに使えるという事は、これらの指を使って、複数の弦を同時に鳴らすことができるということです。

例えば、6弦と1弦の音を同時に出したい場合があるとします。基本的に、弦を1本ずつはじくピック弾きの場合は、これが難しいです。

これに対し、指弾きでは6弦を親指で、1弦を薬指で弾くということができます。これによって、複雑なアルペジオを演奏することが可能になります。

この点が指弾きの大きなメリットと言えます。

演奏方法の自由度が高い

3つ目のメリットは、「演奏方法の自由度」が高いことです。

ギターには色々な演奏方法があります。先述のジャカジャカと弾く「ストローク」、コードをばらしてバラバラに弾く「アルペジオ」がその代表例です。

その他、ギターのボディを打ち鳴らしながら弦をはじくようなものや、弦を叩いたり引っ張ったりして激しい音を鳴らすような奏法もあります。

指弾きでは、指をバラバラに使うことができるため、このように様々な奏法を組み合わせて演奏することができるのです。

例えば、「曲の一部分は指でポロンポロンとアルペジオで弾きたいけど、この音はジャン!とストロークで鳴らしたい」というような場合でも、対応しやすいのです。

このように様々な奏法を自由に組み合わせることができるため、華やかな演奏をすることも可能なのです。

指弾きのデメリット

ストローク時のキレが弱い

色々なことができる指弾きですが、デメリットもあります。

まず1つ目は、ストロークの音がはっきりしにくく、音のキレが弱いという事です。「ストローク」とは、先述の通りジャカジャカと弾くことですが、指弾きでこれを行うと、ぼやっとした印象になりやすいです。

特に、爪を伸ばさずに指先の肉の部分で弦をはじく場合はこれが顕著に現れます。そのため、リズムの表現が甘くなりやすいです。

この問題の解消のために、爪を伸ばして演奏するという選択肢もあります。ただ、これでもピック程のジャキジャキ感は出しにくいです。

後は、爪が割れたりすることもよくあるため、ケアにも手がかかります。ここは指弾きのデメリットと言えるでしょう。

音量が小さくなりがち

2つ目は、音量の問題です。

ピックは分厚い板のようなものですから、それで弦をはじくと大きな音が出ます。一方、指や爪はピック程の厚みや固さがないため、音量は小さくなりがちです。

そのため、迫力のある音を出したい時には物足りない感じになることがデメリットと言えるでしょう。

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指かピック、どっちにするかは時と場合によって使い分ける

ここまで読んでくださった方の中には、「じゃあどっちがいいんだろう?」と思われている方もいらっしゃるでしょう。

結論から言うと、ギターを演奏する人の多くは、時と場合によって使い分けています。

ここまでの解説の通り、ピック弾きと指弾きにはそれぞれの特徴やメリットがあります。ですから、演奏する曲によってこれらを使い分けているのです。

例えば、「この曲はリズム感を強調したいからピックで弾こう」とか、「この曲は優しい雰囲気を出すために柔らかい音で弾きたい」というようなことを考えるという事です。

このように音質の問題の他に、演奏のしやすさで決めることもあります。

例えば、始めは指弾きのアルペジオで弾き、途中からストロークになるような曲があるとします。途中からピックを持つという方法も良いけれど、「持ち替える時間がないから、全部指で弾こう」というようなこともあります。

要は、どちらで弾かなければならない、というような決まりはないという事なのです。

音の好みや演奏のしやすさを考え、その時々で自分の基準で決めて良いんです。

尚、指で弾くアルペジオについては「ギターのアルペジオとは?弾き方や練習のコツ」で詳しく解説しています。また、ストロークについては「指でギターストロークをする方法とメリット・デメリット」で解説しています。

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アコースティックギターにピックは必要か?指弾きとの違いは?:まとめ

今回は、アコギのピック弾きと指弾きの違いや、そのメリット・デメリットについて解説してきました。

・ピック弾きのメリットは、シャープな音質を出しやすく、リズム表現に向いていること。

・ピック弾きのデメリットは、自由度が低いこと。

・指弾きのメリットは、柔らかい音質と、指をバラバラに使えることで演奏の自由度が高いこと。

・指弾きのデメリットは、ストロークのキレが弱く、音量も小さくなりがちであること。

・どちらが良い悪いという事ではなく、曲に合わせてどちらにするかを決めて演奏するのがベスト。

以上のことを知っておくと、ピックで弾くか、指で弾くかを無駄に悩むことがなくなります。

さらに、演奏方法のバリエーションも増やすことができます。

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この記事が参考になれば嬉しいです。

B型さん

   
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