「アコースティックギターで弾き語りをしたいけれど、どのように弾けば良いかわからない」「ジャーンと弾くだけじゃなく、もっとカッコいいストロークで弾きたい」と悩んでいませんか?
ギター弾き語りで使われるストロークパターンには、いくつか基本の形があります。それらを数種類知っておくだけで、弾ける曲のバリエーションが増やせます。
今回は、アコギ弾き語りでよく使われる基本のストロークパターンをレベル別にご紹介していきます。
↓この記事の内容を動画でも解説しています。画面中央の再生ボタンを押してご覧ください。
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もくじ
- 1 レベル1・最初はこのストロークパターン!
- 2 レベル2・2拍ずつのパターン
- 3 レベル3・かっこいいストロークへの第一歩はこのパターンから!
- 4 レベル4・基本のあのパターンを空ピッキングで安定させる!
- 5 レベル5・4分音符と8分音符の合体パターン1
- 6 レベル6・4分音符と8分音符の合体パターン2
- 7 レベル7・重要度高!ギター弾き語りで定番の8ビートストロークパターン
- 8 レベル9・とりあえず通る、基本の16ビートストローク
- 9 レベル10・重要度高!ギター弾き語りで定番の16ビートストロークパターン
- 10 レベル11・重要度高!ここまで弾けたら怖いものなしの定番ストロークパターン
- 11 ストロークパターンの練習で守るべきこと
- 12 ギター初心者はここから!基本のストロークパターンの種類と練習方法:まとめ
レベル1・最初はこのストロークパターン!
初心者さんがギターを持ってまず初めに弾いてみよう!というのが、次のパターンです。ちなみに、矢印はギターを弾く時の、右手の振り方を示してます。
これは「全音符」と言って、「1、2、3、4」の4カウント分、つまり4拍分音を伸ばす音符です。ギターの弦を上の6弦から下の1弦向かって「ジャン」と弾いて、その後「2、3、4」と音を伸ばします。
例えば、このパターンであいみょんさんの“マリーゴールド”のサビを弾いてみると、次のようになります。
各コードが4拍ずつ鳴っているのが分かるでしょうか。このパターンは、上の例のように1つのコードが4拍ずつ鳴っている曲に使うことができます。
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レベル2・2拍ずつのパターン
次にご紹介するのは、2拍ずつ「ジャーン、ジャーン」と弾くパターンです。
「1、2、3、4」カウントのうち、1と3で「ジャン」と弾きます。先ほどのマリーゴールドの例では、1コードに付き4拍伸ばして演奏しました。これを、次のように2拍ずつ弾くと次のようになります。
このパターンが便利なのは、2拍ずつコードが変わるような場合です。
最初の例に挙げたように、世の中にある曲は1つのコードに付き4拍伸ばす、という曲ばかりではありません。中には2拍ずつコードが変化するものもあります。
そんな時には、このパターンが使えます。上でも例に挙げたマリーゴールドでも、そのような箇所があります。以下図の赤で囲った部分がそれに当たります。
サビの初めからこの部分までを以下の動画で弾いてみました。該当箇所以外は、1つ目にご紹介した全音符のパターンで弾いていますが、該当部分が2拍ずつ「ジャーン、ジャーン」と弾いていることに注目して聴いてみてください。
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レベル3・かっこいいストロークへの第一歩はこのパターンから!
ここまでご紹介したパターンを弾いているうちに、「ジャーン、ジャーンと上から下に弾くだけではない、かっこいいストロークパターンを弾きたい」と思ってくると思います。
その第1歩として弾いてみて欲しいのが、次の8分音符8つのパターンです。
このように8分音符が基本になってできているパターンを「8(エイト)ビートストローク」と言います。ざっくり簡単に言うと、パターンの中の最小の音符が8分音符であるものです。
上図の各音符の下に表した矢印は、手の動きを表しています。「ジャカジャカ…」の「カ」のところで下から上に弾くアップストロークになります。まずは左手でネックを軽く握って、次の動画のように弦の音が鳴らない状態でやってみましょう。
初めはスムーズにできないかもしれませんが、ジャカジャカジャカジャカとスムーズにできるようになるまで繰り返しましょう。
コツは、力を抜くことです。手に力が入ると、弦にピックが引っかかってしまい、スムーズにジャカジャカとできません。初めは空振りになることがあっても良いので、できるだけ軽い力でやってみてください。
これができるようになったら、次の動画のように、あなたの好きなコードで、このストロークパターンで「ジャカジャカジャカジャカ」と弾いてみてください。
ただ、曲を演奏する時に、このように8分音符が連続する形のパターンを使用することはあまりありません。多くの場合、4分音符等の他の音符と合わさった形で出てくることがほとんどです。
後でそのような形になったパターンをご紹介していきますが、どんなストロークでも手の振り方を、このように↓↑↓↑…と交互に動かしてリズムを取ります。これをこのパターンで練習しましょう。
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レベル4・基本のあのパターンを空ピッキングで安定させる!
次に見ていただきたいのが、以下の4分音符4つのパターンです。
これだけ見ると、「なんだ、さっきより簡単!」と思いますよね。
確かに弾く音符の数が減った分、簡単ではあるのですが、ただ上から下に「ジャーンジャーンジャーンジャーン」と弾くだけではかっこいいストロークに繋がっていきません。ここでマスターしてほしいのが「空(から)ピッキング」というテクニックです。
先ほどの8分音符8つの矢印の動きを基本にして、このパターンを弾いてみることがポイントです。以下の図の矢印を見てください。
上向きの矢印に( )が付いています。これは、「手は上向きに動かすけど、弾かない、つまり空振りすること」を示しています。これを空ピッキングと言います。
これはつまり、先ほどの「8分音符8つのパターンを弾くのと同じ手の振り方で、上向きのアップストロークだけ空ピッキングにする」という事です。これによって、↓↑↓↑の一定の手の動きを保ちながら、4分音符4つのパターンを弾くことができます。
これができると、1つ1つの音符の長さが一定になるため、安定したリズムで弾けるようになるというわけです。
これを実際に弾くと次のようになります。動画の後半ではゆっくりのバージョンも弾いていますので、参考にしてください。
この上向きの動きが、下向きのダウンストロークの間に入ることを意識すると空ピッキングの癖が付き、この後のストロークパターンもかっこよく弾けるようになっていく、というわけです。
ただし、「アップの空ピッキングを入れる」と強く意識しすぎると、動きがぎこちなくなって混乱しやすくなります。ですので、上から下で弾いた後は、必ず元の場所に戻ってくるというイメージで捉えておいてください。
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レベル5・4分音符と8分音符の合体パターン1
次に挑戦するのが、以下の4分音符と8分音符が合体したパターンです。
これもはじめにご紹介した“8分音符8つのパターン”の手の振りを基本に弾きます。上図にダウンとアップのストロークの向きを矢印で示しました。( )内の矢印は空ピッキング部分です。
これを参考に、実際に弾いてみてください。この時、( )のところだけ大きな声で読み、それ合わせて空ピッキングにすると感覚をつかみやすくなります。
実際に弾くと次のようになります。動画の後半ではゆっくりのバージョンも弾いていますので、参考にしてください。
これを早く弾くと、次のようなパターンにすることもできます。
このパターンは、レベル8の項でご紹介する16ビートストロークの簡易バージョンのストロークとしても使うことができるので、汎用性があります。
例えば、あいみょんさんのマリーゴールド。この曲は、レベル8でご紹介する16ビートストロークで弾くのが一般的ですが、このストロークを使って以下のように弾くことも出来ます。
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レベル6・4分音符と8分音符の合体パターン2
次にご紹介するのも4分音符と8分音符の合体パターンです。
先ほどご紹介した基本の8ビートストロークを弾く時のように、↓↑↓↑…と交互に腕を動かして弾きます。
ただ、1つ目の音符だけは4分音符です。4分音符は8分音符2つ分の長さですから、2つ目の矢印は空ピッキングにして、音を伸ばします。
レベル7・重要度高!ギター弾き語りで定番の8ビートストロークパターン
8ビートストロークの中でも、最も登場する頻度が高いのが、以下のパターンです。
レベル6のパターンとほぼ同じですが、こちらには赤四角で囲まれた部分に記号が入っています。これは「タイ」という記号で、3つ目と4つ目の音符を繋げて演奏することを表しています。
つまり、その部分は音を伸ばす必要があるため、↓↑の矢印全てで音を鳴らすのではなく、空ピッキングにしなければなりません。
そのことを踏まえて空ピッキングの位置に( )を付けると、上の図のようになります。
弾き方は、やはりこれも基本の8ビートストロークを弾く時のように、↓↑↓↑…と交互に腕を動かして演奏します。ぜひ音を口で歌いながら弾いてみましょう。
これを実際に演奏すると、以下のようになります。前半はゆっくり、後半は速く演奏しています。
このようにダウンとアップの一定の動きをしながら、その合間に空ピッキングを入れてストロークすることで、リズムを一定に保ちやすくなります。
この他の8ビートストロークのパターンについては、「8ビートストロークって?ギターでエイトビートストロークに挑戦!」で解説していますが、今回ご紹介したパターンは、数ある8ビートストロークパターンの中でも最もよく出てくるものです。
このパターンを速くしたり遅くしたりすることで、様々な曲に合うストロークパターンが弾けてしまいます。ですので、まずはこれをマスターしておけば、ある程度の曲が弾けると言っても過言ではありません。
弾き語りの定番曲であるスピッツの「空も飛べるはず」も、次のようにこのパターンで弾くことができます。
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レベル9・とりあえず通る、基本の16ビートストローク
16ビートストロークとは、音符の頭の線が2本になった”16分音符”が基本となったストロークのことです。
ざっくり説明すると、ストロークパターンの中で最も小さな音符が16分音符のものが16ビートストロークです。その基本となるのが、次のパターンです。
これは、上の楽譜に矢印で示したように↓↑交互の動きで弾きます。
ただ、16ビートストロークの場合も1曲を演奏する際、このように16分音符が連続する形で登場することはほぼありません。特に弾き語りでは使いません。
こちらも多くの場合、8分音符等の他の音符や「タイ」などの記号と合わさった形で出てくることがほとんどです。
その定番が、次にご紹介するようなパターンです。
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レベル10・重要度高!ギター弾き語りで定番の16ビートストロークパターン
16ビートストロークの中でも、非常によく登場するのが以下のパターンです。
こちらも先ほどご紹介した基本の16ビートストロークを弾く時のように、↓↑交互に腕を動かして演奏します。ただ、8分音符が入っていますよね。その部分は音を伸ばす必要があるため、↓↑の矢印全てで音を鳴らすのではなく、空ピッキングを入れて演奏します。
上の楽譜では、空ピッキングの部分の矢印にカッコを付けて示しました。こちらも図で示したように、音を歌いながら弾くと演奏しやすくなるのでおすすめです。
これを実際に演奏すると、以下のようになります。前半はゆっくり、後半は速く演奏しています。
このようにダウンとアップの一定の動きをしながら、その合間に空ピッキングを入れてストロークすることで、リズムを一定に保ちやすくなります。
このパターンで、あいみょんさんの「マリーゴールド」を弾くと次のようになります。
この他の16ビートストロークパターンについては「ノリ良く曲を演奏!ギターの16ビートストローク・ピッキングを練習」でご紹介していますが、中でも最もよく登場する16ビートストロークパターンと言えます。
こちらもテンポを変化させるだけで、様々な曲に合うストロークパターンとなります。先述の8ビートストロークの定番パターンと合わせて弾けるようになっておくと、この世のほとんどの曲は弾けてしまうのでは…?というくらいに頻出のパターンです。
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レベル11・重要度高!ここまで弾けたら怖いものなしの定番ストロークパターン
最後にご紹介するのが、次のようなパターンです。
よく見ると、レベル8のパターンとそっくりです。違っているのは、5個目と6個目の16分音符が「タイ」で繋がっていることです。という事は、この2つの音符は、繋げて8分音符と同じ長さにするという事です。つまり、6個目の16分音符のところはからピッキングになることが分かります。
これも16分音符が基本になった16ビートストロークなので、レベル9でご紹介した”基本の16ビートストロークパターン”と同じ手の振り方で演奏します。
その他、8分音符のところも空ピッキングで表現します。それらを踏まえると、上図の( )を付けた部分が空ピッキングする箇所になります。
ストロークパターンの練習で守るべきこと
ギターのストロークを練習する時に、以下の3点を必ず守るようにしましょう。
・空ピッキングを入れる。
・一定のテンポで同じリズムを無意識に刻めるようにする。
これらの理由を1つずつ解説していきます。このことを理解した上でストロークの練習をすることで、正しいストロークを身に付けることが出来ます。
ダウンストロークとアップストロークの位置を守る
1点目は、楽譜などで指示されるダウンとアップのストロークを必ず守って弾くことです。
例えば、楽譜に次のような記号が書かれていることがあります。
コの字型の記号は上から下に弾くダウンストロークを、V字型の記号は下から上に弾くアップストロークを表しています。
この指定を守らず独自ルールで弾いてしまうと、安定したリズムを保って演奏できなくなってしまいます。誤った弾き方を癖づけてしまうと修正で非常に苦労するところなので、ダウンとアップの動きは必ず守って弾くようにしましょう。
空ピッキングを入れる
2点目は空ピッキングを入れて弾くという事です。
空ピッキングとは、先ほども解説したように、手を上下に振ってストロークする際に、リズムを取るために弦を空振りすることです。空ピッキングについては「ギター演奏で重要な空ピッキングが難しい!練習方法を解説」で詳しく解説しています。
この“空ピッキング”を入れることで、一定のリズムで、無意識に手や腕を振ることが出来るようになります。その結果、安定した演奏が出来るようになります。
一定のテンポでリズムを刻めるようにする
3つ目は、ストロークパターンを一定のテンポで弾き続けられるようになることです。
1つのストロークパターンを1~2小節分だけ弾けるようになって満足…では曲を演奏することが出来ません。1曲全体を演奏するためには、そのストロークパターンを曲の最初から最後まで一定のテンポで弾けるようになる必要があります。
特に初めは、どんどん速くなってしまいやすく、安定感のない演奏になりがちです。ですから、メトロノームを使うなどして、一定のテンポでストロークし続けられるようになることを目指しましょう。
メトロノームの使い方については「初心者さんのギターテンポ練習!メトロノームの使い方、合わせ方」で詳しく解説しています。
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ギター初心者はここから!基本のストロークパターンの種類と練習方法:まとめ
ここまで、アコギ弾き語りでよく使う、定番のストロークパターンをご紹介してきました。
ストロークの練習で大切なことは
・ストロークは腕を↓↑↓↑…と交互に動かし続けて行うことが基本。その中で空ピッキングをして、様々なリズムを作っていく。
・ダウンとアップの位置は正しく弾かなければ、安定したストロークにならないので、しっかり確認してから弾き始めよう。
・一定のテンポで同じリズムを無意識に弾気付付けられるようにする。
という事です。
ここでご紹介したパターンは、非常に汎用性の高いものですので、ぜひ練習してマスターしてくださいね。
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B型さん