初心者さんのための作曲方法!作曲の仕方や手順、やり方を解説

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こんにちは!シンガーソングライターのB型さんです。

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「作曲してみたいけど、方法や手順がわからない…」とお悩みの方は多いですよね。

ですが、作曲は、特に複雑な作業をしているわけではありません。最低限必要な作業を知っておけば、誰でも作曲に挑戦することができます。

今回は、作曲の仕方や方法、手順について解説していきます。

作曲でやること

作曲では、主に「メロディを考える」「コードを付ける」「リズムを決める」の3つの作業を行います。まずは、これらが具体的にどのような作業であるかを解説します。

メロディを考える

作曲で必要な作業として、1つ目に「メロディを考えること」が挙げられます。

この「メロディ」とは、曲で最も印象に残る主旋律のことです。歌がある曲で言えば、ボーカルが歌う部分がそれにあたります。

本来「作曲」とは、このような、主旋律となる部分を作ることです。なので、メロディさえ作れば「作曲できた」と言えます。

ですが、メロディだけでは人前で披露するには物足りないですよね。披露するとなれば、多くの人が「メロディとなる歌に、何らかの伴奏を付けたものにしたい」と考えるでしょう。ですから、この記事では、簡単な伴奏を付けるところまでを「作曲」とします。

メロディを考えることは、「作曲」そのものです。ただ、人前で披露できる形にするという観点からは、メロディを作ることは「作曲の一部の作業」と言えます。

コードを付ける

作曲で必要な作業の2つ目に、「コードを付ける」ことが挙げられます。

「コード」とは、和音のことです。「和音」とは、複数の音を同時に鳴らした、調和のとれた音のことです。

例えば、「ド・ミ・ソ」を一度に鳴らしてみましょう。すると、違和感のない、調和のとれた音が鳴ります。これは、「C」という和音、つまり「コード」です。

この「コード」と呼ばれるものには、他にもたくさんの種類があります。これらを複数並べることで、簡単な伴奏が出来上がります。

コードについては「初心者の悩み…ギターコードとは?読み方、意味が分からない!を説明」で詳しく解説しています。

ここで、「その「コード」を知るために音楽理論の勉強を1からしなくてはいけないのでは?」と思う人もいるでしょう。

ですが、ギターやピアノには、これらコードの音を鳴らすための、決まった押さえ方があります。これを「コードフォーム」といいます。その「コードフォーム」通りに押さえれば、誰でもコードの音を鳴らすことができます。

その「コードフォーム」を示したものが、次のような「コードダイアグラム」と呼ばれるものです。

これを見て、指示通りに黒丸部分を押さえます。すると、鳴らしたい「コード」の音が鳴らせます。

このコードフォームは、ネットで「ギター コードダイアグラム」「ピアノ コードダイアグラム」と検索すれば出てきます。また、そのような本も出版されており、楽器屋さんなどで購入することもできます。

ギターのコードダイアグラムの見方については、「コードダイアグラムとは?見方を解説」で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。

また、先ほどコードを並べると、簡単な伴奏ができるとお話しました。この“コードの並べ方”を「コード進行」と言います。この「コード進行」には、ある程度決まった「型」があります。

ですから、既存の曲のものを真似ても良いです。その他、様々なコード進行を紹介した書籍も出版されていますので、それらを参考にしても良いでしょう。

ここまで解説してきた「コード」をリズムよく鳴らすことで、簡単な伴奏を付けることができます。

リズムを決める

作曲の作業の3つ目に、「リズムを決めること」も挙げられます。

先ほど、「コード」や「コード進行」について解説しました。これらをどのようなリズムで演奏するかによって、出来上がる曲の印象は大きく変わります。

この「リズム」にも、ある程度「型」があります。ですから、これも既存の曲のものを参考にすると良いでしょう。

作曲の手順

作曲の手順として、主に次の2つの方法が挙げられます。

  • メロディから作る
  • コード進行から作る

もちろん、この他にも様々な方法があるでしょう。ですが、今回は、中でも比較的作りやすいこれらの手順を解説していきます。

メロディから作る

まず、メロディから作る方法の手順をご紹介します。この方法の大まかな流れは、「メロディを作る」→「コードを付ける」というものです。

このパターンで作るのは、先にメロディを思いついた時です。例えば、「適当に歌った鼻歌が、なんだか良い感じ…!」というような時です。

そのメロディを、曲のどの部分にするのかを決めます。例えば、最も盛り上がる「サビ」にするのか、歌の出だしにするのか、ということです。

それを決めたら、その部分を一通り作ってみます。もしそれを「サビ」にするのなら、「サビ」部分だけメロディを作ってみるのです。

それができたら、次はそのメロディに合うコードを探していきます。ですが、何のコードが合うのかわからない、ということがあるかもしれません。

そんな時は、まずは押さえやすいコードや、好きなコードを鳴らしてみましょう。そのコードに合う音から、メロディを歌い始めるようにします。

これは、カラオケで「キーを変える」ボタンを押した時のことを考えてみるとイメージしやすいかもしれません。

カラオケでは、自分の歌いやすい高さにするため、「キー」ボタンを押して音を上げたり下げたりすることがあるでしょう。この時、全体の音は変わっているのにメロディは違和感なく、同じに聞こえますよね。このように、鳴らしやすいコードにメロディの高さを合わせます。

そして、次に続くコードを探します。サビ部分が出来上がったら、「A」メロや「B」メロなど、次の部分を作っていきます。

もちろん、先に全体のメロディが思い浮かぶようなら、作ってしまってもかまいません。ですが、「サビ」「Aメロ」「Bメロ」のように1ブロックごとに進めていくのが、作りやすいのでおすすめです。

この時、「Aメロ」や「Bメロ」を作るポイントとして、次のことが挙げられます。

  • Aメロは、抑え気味にする。
  • Bメロは、Aメロよりも少し盛り上がらせ、サビに向かう感じを表現する。

つまり、雰囲気の盛り上がりを「サビ>Bメロ>Aメロ」の関係になるようにするのがポイントです。

ここまでの作業で、メロディとコード進行が決まったら、リズムを考えていきましょう。もちろん、どのようなコード進行にするかを考える時に、同時進行でリズムを考えても良いです。

もし、気に入ったリズムが浮かばなければ、今まで聴いてきた曲のリズムを参考にすると良いでしょう。そして、色んなリズムでコードを鳴らしてみましょう。その中から気に入るものを探していきます。色々と試してみて、その中からしっくりくるものを選んでいきます。

メロディから作る場合は、このような流れで作っていきます。

コード進行から作る

次にコード進行から作る方法を紹介します。この方法では、「コード進行を決める」→「それに合うメロディを作る」という手順で作ります。

メロディが思い浮かばない時は、この方法で作っていくと良いでしょう。

例えば、様々なコードを鳴らしながら、それらを並べてみます。そのコード進行が良ければ、それに合うメロディを考えていきます。

また、前述の通り、コード進行にはある程度決まった「型」があります。ですから、既存の曲の好きなコード進行を抜き出してきても良いでしょう。その他、ネットや本でも様々なコード進行が紹介されていますから、それを使っても良いですね。

そこに、自分なりの新たなメロディを乗せれば、オリジナルの曲が出来上がります。

こちらの方法で作る場合も、全体を一気に作り上げる必要はありません。まずは「サビ」など、ブロックごとに作業を進めていくと作りやすいです。

どのようなコード進行が良いかわからない場合は、様々な「型」のコード進行を実際に鳴らしてみましょう。その中から「何となくいいな」と感じるものを見つけるところから始めましょう。

その他、「Aメロ」や「Bメロ」を作る際のポイントや、リズムの付け方などは、先ほど紹介した通りです。

コード進行を先に決め、そこにメロディを乗せる方法で作る場合は、このような手順で作っていきます。

キーを変える

曲全体が出来上がった後に、歌うには音が高すぎる、または低すぎるということがあるかもしれません。そんな時は、曲の「キー」を変更します。

「キー」とは、その曲がどの音を基準にしたものかを示したものです。それを変更することで、曲全体の高さを上げたり下げたりすることができます。これは、カラオケで「キー」を上げたり下げたりするのと同じことです。

その方法例を2つ紹介します。

まず、音が低くて歌いにくい時は、次のような「カポタスト」という道具を使うのがおすすめです。

カポタスト

これを下の写真のようにギターに装着することで、簡単に曲全体の高さを上げることができます。

この「カポタスト」の使い方については、「ギターのカポタスト(カポ)とは?何の意味がある?付け方・使い方」で解説しています。

その他、次の「サークルオブフィフス」という図を使うことで、曲全体の高さを上げたり下げたりすることができます。

この図は、基準となるコードと相性の良いコードを示したものです。この“基準となるコード”を「キー」と呼びます。上の図の赤で囲った部分は、「C」を「キー」としたとき、最も相性の良い関係にあるコードということです。

例えば、あなたが「C」「F」「G」「Am」の入った曲を作ったとします。そこで、「やっぱりキーを「D」に変えたい!」と思ったら、次のように、先ほどの図で赤で囲った部分をそのまま横にずらします。

すると、次のようにコードを変更すれば良いことがわかります。

このようにして曲の全体的な高さ、つまり「キー」を変更することができます。

まとめ

ここまで、作曲の方法や手順について解説してきました。

・作曲では、「メロディ」「コード」「リズム」を考える作業をする。

・手順1、思いついたメロディにコードを付けていく。

・手順2、コード進行からメロディを考える。

・「キー」を変えるには、「カポタスト」や「サークルオブフィフス」を使うといい。

作曲は、色々と試しながら、あなた自身が「良い!」と思うものを形にしていく作業です。これを頭に入れて挑戦することで、少しずつ作曲ができるようになっていくでしょう。

また、「ギター初心者でも作詞作曲!作曲の仕方・やり方、コードを付ける方法」では、私自身が実際に作りながら「作曲」を解説しています。こちらも参考になれば幸いです。

それでは、最後までお読みくださり、ありがとうございました!

B型さん

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